テル月記 #03 「バランスを取り、夢中に」(2024年10月・11月・12月)
こんにちは。テルです。最近はバタバタとして月記に時間を割けなかった反省がありますが、何とか今年中に一つ振り返りを収められました。セーフ。
ここ三ヶ月は新しい仕事に関する準備や自主学習にコミット。他の仕事やプライベートな活動とのバランスに課題が残ります。来年はこのバランスが上手に取れた生活にします。
月記も文字通り月毎に更新したい。反省も残りましたが、その分学びや気づきも多い、夢中だった最近でした。それでは、今回の振り返りへ。
1)Action
コルクラボ文化祭をはじめ、新たなコミュニティさんの取り組みやイベントへ参加しました。特にコルクラボさんの方々との交流はとても面白かった。どなたも非常に濃い方、非常に楽しい方ばかり。願わくば今後も機会を見つけては駆けつけに行きたい。
そしてドラクエ3(HD-2D)。
世間からは様々に批判を受けている今作ですが、僕はこのドラクエ3こそが最高だと思います(思い出補正は認めます)。
仮にドラクエ9や最近のRPGのようにフル3Dになったとして、それはそれで大きな感動があったかも知れませんが、果たして今回のドラクエ3ほどに"ドラクエ3体験"が再現され、その上での正当進化が実感できただろうか。
僕は今回のドラクエ3をプレイして、かつてのドラクエ3(スーファミ)をプレイした当時の感覚が強くフラッシュバックしました。ゲーム史に強く残る名作であるドラクエ3だからこそ、この感覚が残されていて嬉しかった。その上でのリメイクだからこそ、心臓が飛び出そうなくらいに全身が震えました。
歴史に残る名作を、当時の体験を味わいながら進化も実感する。JRPGの礎となった歴史を噛み締められるプレイ体験に、10年に一度レベルの感動が湧き起こりました。
※個人情報等の理由から紹介できない活動は割愛
2)Input
新しく始まる放課後等デイサービス業務。そのための勉強に多くの時間を費やした気がします。最初は放デイが固有に持つ存在意義について理解が難しく、特別支援学級の下位互換ではないのか、放デイならではな専門性の高さはどこなのか、疑問がなかなか払拭できませんでした。
しかしながら、勉学を続けたり実際に現場での関わりを続けていくうちに、朧げながら存在理由が見えてきました。それが、「遊ぶ権利を保障する」。
自分たちが幼少の頃は、当たり前のように友達とゲームやバスケットボールをしていました。そんな自分達のように学校が終わった放課後に当たり前のように自由に遊んでいる子どもたちがいる一方で、発達特性上どうしても他者とのコミュニケーションに困難を抱えるが故に満足に遊びきれていない子も一定数存在する。性格ではなく発達特性や環境要因の関係から難しさを感じる子がいる。
そんな当たり前のような放課後遊びが難しいことで、本来こうした遊びの中で育まれるはずの社会性や認知能力の発達が育まれにくくなる。そんな状態にある子に、遊びを通して豊かな発達を支援する存在、それが放課後等デイサービスなのではないか。
そんな具合に少しずつ理解が進んでいった感覚があります。もちろん、業務関連以外にも、コピーライティングや経理に関する理解が深まるなど新たな学びはありましたが、ここ3ヶ月は放デイに関わる内容がインプットの中心でした。
書籍・文献
「ここからはじめる企業法務――未来をかたちにするマインドセット」
クリエイティブディレクターの如く関係各所と調整を行い、契約書という名のクリエイティブを作り上げ、事業全体に「線を敷く」
法務に限らず、「決まりごとを作る」というプロセスをもってコミュニティや組織の課題解決を図るという視点は持っていたい。
問題に対して運営本意で対症療法的に決まりごとを設けるのではない。
メンバーや各所関係者へのヒアリングをもとに調整を行い、どのような決まりごとを決めることで全員が同じ方向を気持ちよく向いて進むことができるのか、その決まりごとがあることで、どのような効果が見込まれるのか、それぞれ深く検討する。
「突破するデザイン あふれるビジョンから最高のヒットをつくる」
2ヶ月ほど時間をかけてしまったが何とか読み切れました。
簡単に言うと、商品のコンセプト設計に関わる話。具体的な思考プロセス
スパーリング、ラディカルサークル、志に共通理解ある専門家ステークホルダーなど。段階的に思考を深め、イノベーションの実現性を高める。
新しい価値観や勧めたい商品に対する熱烈なこだわりはイノベーションの源泉。熱烈なこだわりを、各種ステークホルダーと共に叩き上げていくことで、強いイノベーションへ届きうる。
第2版 人事担当者が知っておきたい、8の実践策。7つのスキル。
第2版 人事担当者が知っておきたい、10の基礎知識。8つの心構え。
想像以上に丁寧に明記されており、人事の観点から物事を考える際には是非とも参考にしたい二冊。青本は特に。
仕事であってもプライベートの活動であっても、人材不足や人材マネジメントには苦労するもの。油断すると白けた組織やコミュニティになりかねず、勢いを戻すことに苦労する場合もある
組織構造の考え方、1 on 1などにてキャリア戦略を共に考える際の具体的な方法論、持ち合わせておくべきスキル、年間計画例など、具体性と理論性がちょうど良い具合に理解できる。
机上の空論的過ぎず、一方で表面的すぎない情報量。
人事職についてあまり知らない状態で組織やコミュニティにおける人材戦略を考える際には大いに参考になる。
上記の法務部の書籍と同様、やはり餅は餅屋から。
ネット情報
コピーライティングの基本のキが非常にわかりやすかった
広告コピーへの理解がすごく深まった
言語学×CMコピーの番組ってすごい。
何気に超がつくほどの凄い方も出てる。
平均や普通になってるものから離れてみる
それでいて広告の機能を100%全うする
記憶に残る制作物、というのが少し理解できた気がする
こんなベージデザインいいな
背景が楽しそうな世界観
文章部分は読みやすい行間&フォント
長文でも飽きることなく楽しく読める
(詳細に分析して詳細に言語化したい)
理解するプロセスって、専門家でもつい怠りがち
丁寧なカウンセリングから相手の状態や環境をアセスメントしていく
その上で、自分の専門性の観点から、課題解決や生存戦略のための方法を共に考えてゆく
本記事ではファイナンシャルプランナーの方が、経済的な側面から具体的な生存戦略を共に考えていった。
一般販売されたら購入したい、使いたい
気になった業態
園や施設の運営は薄利な場合が多い。他の点から潤沢な運営費をいかにして賄うか。クリアしなければならない課題。
収益多様化の戦略を考える必要がある。
放課後等デイサービス関連(今回のみ)
10年以上前に心理職を志してがむしゃらに学びに向かっていた自分を思い出しました。
実は現在まで頭の片隅に残る志のひとつ。最近の主活動であったコミュニティマネジメントやファシリテーションへ取り組む中でも、心理支援的な枠組みが拠って立った思考をする場面が頻繁にありました。大学院時代まで専攻していた発達心理学は、今でも素晴らしい学問だと信じ尊敬しております。
「ホームに戻ってきた感覚」と「10年を経て広がった視野」が統合されてゆくのを感じます。コミュニティ、ファシリテーション、クリエイティブなど、10年前には無かった新たな視点を織り交ぜながら、自分だからこと紡ぎ出せる価値としての発達支援の実現へ向けて励みます。
最初の参考書として その1
ハウツー的な表面的マニュアル本ではなく、姿勢を問う書籍
放課後等デイサービス=発達上の困難を抱える小学生〜高校生は、放課後の自由な遊びの時間をはじめとした遊びによる豊かな発達の機会が他の者と比べて乏しい状況にある場合が多い。そんな子どもたちに対して、遊びによる豊かな発達を享受する権利を、発達支援の専門知に基づいた支援により保障する存在が、放課後等デイサービスである。
放課後等デイサービス:就学後の子どもが対象
児童発達支援:就学前の子どもが対象
最初の参考書として その2
相談支援事業所や特別支援教育コーディネーターなど、最低限は知っておきたい機関や専門家の存在を外観する。
概要ではあるが、発達やコミュニケーションに困難を抱える人たちを支援する社会制度の全体像を立体的にイメージするために有効。
本書の内容をフックとして、それぞれの用語や制度、実施内容について掘り下げる。可能であれば、キャリアや経済といった生活を取り巻く必需な観点からまとめ直し、知見として再構成することが望ましい。
最初の参考書として その3
"障害"に関する心理学の概説書
障害について紹介するだけでなく、各障害に対する具体的な向き合い方について読者へ問いながら進む一冊
教科書ではあるが教科書的な説明には終始せず、冒頭に学術的なクイズを出題したり、適度な頻度で事例や関連する創作物が紹介されることで、"知る"だけではなく”理解する”まで至りやすい一冊
この一冊を丁寧に読み進めるだけでも理解が深まる。
支援施設や支援の姿勢など、図書館や書店の専門書に片っ端から目を通していった心理学系の学生当時にはあまり目にしなかった内容についてもわかりやすく具体的に触れられており、放課後等デイサービスが今後の自分の中心となる自分にとってはちょうど良い内容であった。
最初の参考書として その4
実際に支援の場へ臨む際、子どもが癇癪を起こした時をはじめ、慣れないうちは対応に困る場面に遭遇することが少なくない。その際の対処方法が100例紹介されている一冊
最初に目を通しておきたい一冊。もちろん、本書のみで完全に対応が賄える訳ではないが、最初の一歩として本書は大いに役に立つ。
他のスタッフの方々にも好評だった。
上記に同じく、トラブル発生時の対応方法の参考になる一冊
「時にはお母さんも休んで良い」など、養育者の視点に寄り添った内容でもある。
就学前児童を想定した書籍であるため、放課後等デイサービスの対象児とはやや年齢が異なるが、その上でも、初学者向け、入門的な書籍としては十分に示唆に富んでいた。
両親や祖父母が良かれと思って子どもへ行ったことが、子どもの社会性を歪ませ取り返しのつかない事態へ至る可能性がある。
例)おもちゃ・洋服など欲しい物をなんでも与える→貰えることが当然の感覚になる→貰えない時の嫌悪感やストレスの溜まり方が他の子どもと比べて異常に高くなる→物に限らず、学校のクラス内での役割分担など、お互いに気を遣い合う必要がある場面に適応できなくなる→周囲の人の目には、ワガママで面倒くさい人として映る→不適応がどんどん積み重なる→親や祖父母にあたるようになる→家庭内で暴力を振るうようになる。自分でも改めるべきという自覚がなかなか持てない→犯罪など取り返しのつかない状態へ
周囲の環境が本人の感覚や考え方を形作るという視点を忘れてはならない
自分の時代は正解だったことも、今の時代では不正解とみなされる場合もある
親子に限らず上司や部下に対するアプローチにおいても同様
手のつけられない状態になっては遅い
改めて問い直させられる一冊
何かの参考になるのではないかと手に取ってみた一冊
子どもと言うよりは大人を想定した内容のため放課後等デイサービスを利用する人とは年代が異なるが、物理的な環境の具体的な整え方など、学習支援をする際の示唆があった。
一方で、子どもの個別指導や大人の勉強支援を累計10年以上行ってきたからなのか「それは難しいんじゃないかな….」「そりゃ、やれたら理想だけど…」と一見思えるようなノウハウも存在。場面や対象者のステータスによって取捨選択しながら参照すると良さそう。
総じて参考になった。
忘れてはならない事件
本当に起こる可能性が日常的に潜んでいる。
意識ではなく、専門的な見地に沿った環境設計が必要だと問われる
なぜヒヤリハットを徹底する必要があるのか?に対する回答の一つ
児童発達支援管理者 = 経験豊富な療育実務者&管理者
スタッフ全員がこのレベルの人たちで構成されていることが本当の理想
参考論文
放課後等デイサービス関連研究
放デイ関連コラム① LITALICO 発達ナビ
放デイ関連コラム② すららネット
事業説明、研修アーカイブ作りの参考として
事業紹介ぺージの参考
構造的・UI的に好印象
各領域ごとの支援についてワンスライド化
発達の目的ごとに対応した支援が整理されている印象
利用を検討しやすい、検討に必要な材料をシンプルに羅列
Youtubeチャンネルを併用=利用者・検討者への情報提供
放課後等デイサービスを実施するための必要事項
自治体の障害福祉計画
不動産(レイアウト案、検査済み証など)、事業計画、法人格と実印、収支予算書(黒字見込み、投資回収期間など)、協力医療機関との協定の締結、児童発達支援管理者の確保が必要
実地検査、内装工事、安全対策、教材の確保、人材の確保、備品の準備、衛生環境、個人情報漏洩の対策、避難経路の確保、保護者との面談、防火対象物使用開始届。
教材の完備:微細運動の練習(パズル、手芸など)ほか
安全対策:窓を子どもが開けられないように工夫されているか、路面への飛び出し防止ほか
通所スケジュールの決定、送迎シミュレーション、支援シミュレーション、利用契約に伴う指定番号の確認、国保蓮の代理請求の手続き、WAM NET(福祉系ポータルサイト)への登録、
事業の開始届、ファクタリング
自分が有資格者としてどれに当てはまるか
目指すべき資格はあるか
加算:(基本報酬-減算+加算)×1単位あたり単価=報酬
制度周りについて、自分でもまとめておきたい
放デイの現場風景(明るい側面)を伝える方法の参考として
動画の構成など、部分的に参考にしたい要素がいくつかある
伝えたいことを一言ずつ文章で伝える手法など
子ども毎にアプローチする支援方法が潤沢な印象
組織にクリエイティブ担当者がいると心強いことを改めて感じた
人材戦略的な側面として、挨拶の所作やプロジェクトマネジメントに焦点を当てたスキルアップ色を表現できるかも知れない。やってみたい。
指導の部分がもう少しクローズアップされていたら、個人的にはさらに信頼・安心できる。試してみたい
子どもを映像化・公開するに際して必要な諸準備などについて探してみたい&伺ってみたい。
頭が良くなる感覚が得られるのは大人・子どもに共通する。
見る側もポジティブな印象を感じ易い。自分たちの施設では、通う子どもたちがどんな大人になることができるのか、自分たちの描く成熟した大人の姿とはどんな姿なのか、改めて問い直したい。
こんな放デイもあるという話。確かに聞いたことがある
きちんと学術的な専門家から学んで欲しいという警鐘にもなりそう
ガイドライン・マニュアル等
① 子ども家庭庁(2024)
② 厚生労働省(2015)
③ 亀井ら(2020)
ビジュアル&場づくり
思考と心理
3)Pick Up
【問い】なぜ"勉強"である必要があるのか?
最近、「勉強なんてしなくて良い。さっさと実践しなさい」といった言葉をよく聞きます。確かに僕も共感する部分があります。しかしながら、そうは言ってもやはり"勉強"をした方が良い、または"勉強"すべき、こうした領域もあるのではないかと思うんですよね。
もちろん、全てが全てお勉強せよとは思いません。
では、どんな時に勉強をすべきなのか?
僕の中での結論は…
「一寸先に取り返しのつかないリスクが想定される内容は、先に勉強すべき」
例えば臨床心理学。医療や教育と密接に関わりやすい心理学専門職。医療や教育と密接に関わるということは、人の未来に対する大きな責任が伴うということ。安易なチャレンジ精神に傾倒しすぎると、犠牲者がどんどん出てしまう。引いては現在までに築かれて来た社会機能としての信頼を揺るがす問題にも直結する。
そのような分野では、これからの社会を担う若い人材に経験を積んでもらい専門家として社会に貢献できるよう育成する必要がある一方で、一寸先に見える多種多様なリスクをを事前に防がなければならない。だからこそ、リスクを可能な限り回避した上で専門性を深めるプロセスとして、"勉強"が必要となる。僕はそう考えます。
もちろん、別の分野の中には実践と試行錯誤をどんどん繰り返した方が良い分野もあると思います。トライアンドエラーを繰り返して1日も早く活躍できるようになる。価値を創り出す。ミスを繰り返した先にも頑張れば取り返しが付く内容ならば、むしろどんどんトライした方が良いのではないか。
しかしながら、中にはやはり安易なトライが取り返しのつかない事態につながる分野もある。国家資格が設けられている分野は全体的にその傾向があるのではないでしょうか。
自分が取り組んでいる分野・今後取り組んでいきたい分野は、本当に勉強よりもトライアンドエラーなのか、また二つをどの程度のバランスで努めてゆくべきなのか、今一度問い直したい。
最後に…
なんだかんだ学びや探索を続けている自分がいたように振り返りました。最近はインプット中心であったため、今後はアウトプットしたり適宜引用する形を整えていきたい…とは言いつつまたお勉強してそうな気もする。
バランスをとりつつ、業務や活動それぞれにも夢中になって取り組んでいきます。そんな感じで今回はここまで。ちょっと簡易的にまとめた回でした!
(テル)