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私の京都生活 〜カンフォーラは出会いの場〜

こちらもせっかく始めようと意気込んだのに、結局全然書かず、ネタだけが溜まっていったのでちょっとずつ消化しようと思う。それに京都めっちゃ行きたい。そろそろ京都ロスが半端ない。

カンフォーラは京大吉田キャンパス正門の入ってすぐ左手にあるカフェテリアだ。おしゃれな感じがするところで、たまに研究室での食事会や出版社や業者との食事会に使う先生なんかもいる。それでいて価格帯はとても良心的…だと思う。もちろん学食よりはちょっと高いけど。

カンフォーラは私にとってはある意味での「出会いの場」で、もちろん怪しい意味ではなく、初めて人と会っておしゃべりしたりする時には大体クスノキ前で待ち合わせしてカンフォーラでご飯やらお茶やらしたのだった。さらに毎週一度開かれていたドイツ語会話の会も大体カンフォーラで開かれていたので、学期中は週に少なくとも一度はいたと思う。私が真剣な眼差しでドイツ人の博士学生に「ScheißeとKackeの違いは何?」と聞いたドイツ語会話の会も、ここで開かれたものだった(真剣に答えてくれた彼に今でも感謝である)。

カンフォーラで初めて会話を交わした人の数は数えきれない。でもそのどの出会いも記憶には残っている。一番濃い記憶は、もちろん夫との出会いだ。でもその最初の出会いをこぎつけるまでに何度もキャンセルされたことをここに葬っておきたい(まだ根に持ってるんだからね)。

もともと彼の前に彼の大学から来ていた留学生とタンデムをしており、カンフォーラで行われたその子との最後のタンデムで「次の学期もうちの大学から一人学生が来るけど、タンデムしたい?もし良ければ紹介するけど?」と言われ、繋いでもらったのがきっかけだった。最初のメッセージも頑張って日本語で書いてくれて、しかも一人称が「俺」だったことは忘れない。聞いてみると「ちょっとカッコつけたかった」そう。今はちなみに「僕」です。きっと私のドイツ語レベルがどれくらいかわからなかったから、日本語でメッセージをくれたのだと思う。そしてその日本語に容赦無く訂正と説明を入れたから、最初何度も断られたんでしょうね…ぐすん。

やっと会うことになり、クスノキの前で待ち合わせすると、とんでもなく脚が長くてスタイル抜群のイケメンがいて、もうわたしゃびっくりしちゃったわよそりゃ。でも彼をみた途端、本気で冗談抜きに「この人とはなんか一生縁がありそうやな」と直感したんですよね。全然恋愛感情とかになるとは思ってもみなかったけど。

そしてカンフォーラの席につき、私はいつも通りモッツァレラチーズとフレッシュバジルのトマトソースパスタを頼んで、夫はハンバーグかなんか食べてたんだけど、なんだかあの時の薄暗い店内と、愛想笑いし、スモールトークに精を出す夫の姿はいまだに忘れられない。「ドイツ語はどれくらい勉強しているの?」「どうしてドイツ語を勉強しようと思ったの?」「どうして日本語を勉強しようと思ったの?」「日本ではどこに行きたい?」「ドイツのどこに行ったことある?」「どこ出身?」「Spandauはベルリンだけど、ベルリンじゃないみたいなところで、かろうじてベルリンなんだよ」「じゃあ東京で言うと奥多摩みたいな感じなの?(多分違う)」

一通りスモールトークが済んで、毎週一度タンデムの約束をして、タンデムでどんなことをやるかも話し、タンデムパートナーとしての第一歩を踏み出した私たち。二度目にこのカンフォーラでタンデムをするために会うのはそれから1ヶ月後になるのだった(理由は相変わらず断られまくったから)。

ー 出会いがあれば別れもある。最後に会う場所にも、カンフォーラはよく選ばれたものだった。正門から近いしわかりやすいんだよね。あとカフェテリアだからなんかのんびりできる。私は留学生のチューターをしていたんだけど、チューターをさせてもらった留学生とは全員やはりカンフォーラで最後の挨拶をした。また、私がドイツに留学するにあたって、アパートを引き払い実家に戻ることになった時、同期で韓国から正規留学をしていた親友ともカンフォーラで最後にご飯を食べて、それでバイバイするのが寂しすぎて「やっぱりまだ帰りたくない!!!!!!!!」と言って家に押しかけて夜中の1時くらいまでハイビスカスティー飲ませてもらってたのも覚えている。彼女は大学をその後辞め、とある博物館で翻訳の仕事をし、韓国に戻って本格的に翻訳家を目指して頑張っている。また会いたいなあ。

カンフォーラから随分それてしまったけど、カンフォーラで私が食べるのは大体さっきもあげたモッツァレラチーズとフレッシュバジルのトマトソースパスタ。生パスタでもちもち美味しいのだ。九条ねぎと蒸し鶏の和風パスタも美味しい。総長カレーは結局一度も食べなかった。日替わりランチメニューもある。

そして、カンフォーラでは京大が早大と黄桜と共同開発したビールも飲める。古代エジプトで栽培されるようになった小麦を使って作られたホワイトナイルをはじめとする三種類のビールが飲める。私はやっぱりホワイトナイルが好きで、何かの打ち上げの時にはよく飲んでいたなあ。もし行く機会があったらぜひ飲んでみてほしい。

(このシリーズは私の京都行きたい欲を満たすためだけの独り言思い出帳です。だらだら書いてすみませんが、オチは本当毎回ないです。)

*かわいい表紙はm_oonoteさんからお借りしました!ありがとうございます!

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