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お団子作りが好きだった。

「保育園に通っていた頃の、一番たのしかった思い出は何だったろう。」
幼い娘を見ていて、ふと、そんなことを考えました。

パッと思いつくのは「お団子づくり」です。とにかく好きだったな。すべり台の近くの土は、深く掘ると粘土っぽい土が出てきて、それを種に固めていくとしっかりした団子になることを僕は知っていました。

乾いている土だと団子は出来ないので、雨上がりの泥もしくはジョウロで泥だまりを作って、コネコネしていきます。ある程度大きくなったところで、今度は乾いた土でコーティングしてあげます。お餅にきな粉をまぶすように。表面がサラサラつるつるになるよう、優しく丁寧になでます。それを日陰に干しておくと、次の日には立派なお団子が出来上がっていました。

毎回少しずつやり方を変え、少しでも良いお団子が作れるにはどうしたらいいかを、ひとりで黙々と真剣に考えていました。

うん、これって、今やっていることと本質は変わらない。「一人で黙々と、試行錯誤しながらものづくりをする」ってことが、僕にとっての人生を楽しむ秘訣なんだと思います。

『いいことメガネ』について

日々の暮らしのなかにある「いいこと」探しのエッセイシリーズ。
平日更新で、曜日ごとにテーマを設けてお届けします。

月曜日:うれしかった話
火曜日:たのしかった話
水曜日:いやされた話
木曜日:ドキドキした話
金曜日:ワクワクした話

「いいこと」はとつぜん降ってくるものではなく、わたしたちの身のまわりにあふれています。
色眼鏡をかけるように、「いいことメガネ」をかけて暮せば、あなたの生活も「いいこと」であふれていくかも。

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牧野彰邦(GOOD&SHARE)
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