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使いやすさってなんだろう

Teleddy Design Story4回目の連載です。
前回まではアプリのアイコンの話、アプリの色の話、レイアウトの話をしてきました。

今回はデザインの主役!メタファー(隠喩)のお話です!


メタファーって何?

メタファー(隠喩)という言葉、どのくらい馴染みがありますかね。言葉自体に聞き覚えがなくても、示していることはみなさんが日常でよくやっていること、そう例え話ですね。例えのことを比喩と呼びますが、例えですよと明示しない例えのことを隠喩と呼びます。

例えば、「秘密を隠す」という文章。何か人に知られたくないでいることを人に言わずにいる行為のことを指しています。

この時、何か意思を持ってい言わずにいることを、人に見つけられたくないでいるものを隠す行為で例えているので、「秘密を隠す」という表現が生まれるんですね。秘密は概念であって、ものではないので宝物のように実際に隠すことはできません。

このメタファーの表現は文化、特に使う言語に大きく紐づいています。異なる文化圏では異なるメタファーが用いられる、その文化圏の外の人たちには馴染みのない・理解できない時さえあるものです。概念の問題なので、客観的な物理現象・現実世界の物たちとは異なるんですね。

アプリデザインはメタファーだらけです。それはアイコンもそうですし、使う色一つ一つもメタファーになり得ます。

みなさんは最初の頃のiPhoneの画面を覚えていますか。ボタンはグラデーションを付けて立体的に表現されていて、メモアプリなんかはまるで本物のメモに書いているかのような背景に文字を打ち込んでいました。

リアルなものを2次元のディスプレイに表現する時、ユーザーがなるべくスムーズに使い方を理解できるようにこうしたメタファーが用いいられます。機能自体は表現のディテールに拘らなくても実現されますが、新しい技術が多くの人に馴染むにはこうした表現の部分が重要なんですね。

ここ数年はフラットデザインまたはマテリアルデザインに移行し、リアルな質感をそのまま表現するようなことは減りました。しかし、メタファーの考え方そのものは変わっていません。

特にGoogleのマテリアルデザインは、ディスプレイを「紙をレイヤー層に重ねる」メタファーで成り立っています。メタファーを用いることで、デザインしやすさがグッと上がるんですね。そんなコンセプトムービーはこちらです。

Teleddyのデザインでもこの概念を拝借し、背景とコンテンツの関係性を作っています。


メタファーを勉強しよう

こちらはメタファーを簡単にまとめた記事です。下の記事で紹介されている「レトリックと人生」はメタファーの勉強に有効です!

この本の内容は上の記事の中でいくつか紹介されているのですが、普段何気なく使う言葉の中に隠れているメタファーについて詳しく書いています。

マイドキュメント (4)

大きな岩と小さな岩が二つ並べられていて、「大きな岩の前に小さな岩がある」ととるか「大きな岩の後ろに小さな岩がある」ととるか....コミュニケーションのなかで話が行き違うことはよくありますが、その原因はこんなことだったりするのです。

デザイナーはこういうメタファーを十分に利用し画面を表現します。

「あなたの頭の中でこういうモデルで形成してくださいね」と呼びかける作業なんですね。

こういう話は、メンタルモデルの形成へ発展していきます。


デザインが優れていれば説明書はいらない!?

みなさんはいわゆる取扱説明書を読みますか?
読むのが好きな方もいれば苦手な方もいます。

最近のアプリには家電と違って分厚い説明書はついてきません。みんな大抵使いながら覚えていきますね。iPhoneやスマホそのものの説明書だって簡単な図解程度です。

説明書を作らないつまり製品を見ただけでユーザに何をしたらどうなるのか理解させる、これがメンタルモデルの形成です。これについてはかの有名なドナルド・ノーマンの「誰のためのデザイン?」が一番役立つでしょう。

人の記憶力には限界があります。単語帳を覚えるのには得手不得手はあれど誰にでも上限があります。しかしこうした覚えなければならない知識を自分の頭ではなく製品そのもに保存されていたら、ユーザーは例え初めて使う時でも不自由なく使うことができます。

設定メニューにいくのに歯車マークを探すのはお馴染みですね。説明書に書かなくてもスマホユーザーなら多くの人が発想することです。こうして一般的なメタファーを用いてデザインすることで、説明書を照らし合わせなくても使えるようになります。

初めてみるデザインでも難なく使いこなせるものはたくさんあります。ドアでもコップでも、また全く新しい技術の場合でもこうした馴染みのある製品に例えることで障壁を作らず理解してもらえます。

デザイナー的には使いにくいドア、使いにくいコップなんてみるとどうして使いにくいんだろうと、思わず考えてしまうところだったりします。


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