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イベント・お出かけメモ#35 ミュージアムグッズの楽しみ
美術館や博物館などに行った際の楽しみのひとつに、ミュージアムショップがある。そのミュージアムならではのオリジナルグッズや、企画展にちなんだグッズなどがいろいろ工夫されていて、眺めるだけでも楽しいけれど、せっかくなので記念になにか買い求めることが多い。
特に企画展は、そのために少なからぬ人がアイディアを出し合ったりしたことを応援したくて、終活の時に困るかもしれないなと思いながらも何か買い求めることにしている。
たとえば職場などにあるミュージアムグッズを出してくるとこんな感じ。
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文具は価格がお手頃なものが多く、プチプレとしてプレゼントすることもできるからという理由で、熟考せずに買い求めることが多い。
私はフィールドノートにお出かけ記録を貼ったり、スタンプを押したりしている。表紙が硬い上に一冊が薄いのでカバンにスタンバイさせやすいというのもフィールドノートが好きな理由。時々短歌の種みたいなメモもしている。
文具では、クリアファイルも買い求めることが多い。もともとクリアファイルは集めがちで、ミュージアムショップ以外にもいわゆる販促グッズなども面白いなと思ったものは手元においているので、多分100枚近くあるような気がする。一度整理しなければならないだろう。
かつてはダブルポケットのA4サイズを好んで買って使っていたものの、職場のペーパーレスが進んでいるので、小さめバッグにも入るB5サイズが最近は好み。
あとはマグネットも割と買っている。自宅および職場のドアの内側にはマグネットがたくさん並んでおり、冷蔵庫にもいくつかつけている。最近はさすがに既にうじゃうじゃあるという事情で、毎回購入することは我慢している。
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トートバッグやエコバッグ類も、かなりの頻度で購入してしまっている。荷物が多い時、書類や本を運ぶ時に活用できる上、それほどかさばらないので多分今後も買うと思う。画像にはないが、ポーチや巾着類も買い求めることが多い。キャンディを入れたポーチや巾着は、中のお菓子を子どものおみやげにできるから、という言い訳で買い求めてしまっている。
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Tシャツも買い求める方。布バッグ類かTシャツかのどちらかを買っていることが多いような気がする。
Tシャツや布バッグ類のデザインについて少し希望を言うと、そのミュージアム、その企画展ならではのものを求めているものの、広告を兼ねたショップバッグを求めているわけではないので、たとえば上のバッグの画像の場合、空海展のデザインはあまり好みではない。三鈷のモチーフはいいけれど「空海」という企画展の文字の大きさが日常使いでは邪魔になるので、そこはもう少し控えめにして欲しい。企画展ではなくミュージアムのデザインだと、ここには写っていない大原美術館、そして上の画像にある国立民族学博物館のエコバッグは、自館のコレクションや建物、もしくはそのミュージアムのコンセプトに関わるようなデザインで良かった。
Tシャツも、企画展の名前があまりにも目立つものは気恥ずかしいものがあるので、その企画展に行った人や作品に関心がある人にはわかるけれども、という具合だと有難い。上のTシャツの画像でいえば、クレー展のはモチーフがちりばめられているデザインで良かったし、円空展のものも円空仏のデザインのバランスがとてもいいと思う。そして、色についても、上の2点のTシャツは、よくある「白地」「黒地」ではないところに惹かれて購入したように、白と黒以外にもその芸術家や作品の雰囲気に合ったものがあれば検討してもらいたい。
あとは、スイーツ類もお土産に買うことがある。コラボスイーツの場合、入れ物が企画展の目玉作品もしくは企画展のためにデザインされたものになっているので大変魅力的ではあるものの、その結果、我が家には缶がかなり増えてしまっている。何かの入れ物に使えるから、と言っても限度がある。
そこで、さすがに最近は、「これ以上買って帰ると缶の処分を考えなければならない」と、購入することを控えている。布バッグなどと異なり、缶はスペースをとるので、そういう意味では、缶入りのものと紙箱入りのものがあると状況に応じて選ぶことができて良いかと思う。
スイーツ類は、そのミュージアムがある場所のお菓子屋さんたちとコラボしていたり、縁のある場所のお菓子を紹介していることもあるので、小ぶりなものを買い求めてお土産にすることが多い。ここで「小ぶり」とあるように、嵩張るか嵩張らないかは私の購入検討では大事な要素らしい。
それ以外のグッズとしては、キーホルダー、食器類、傘、最近だとぬいぐるみも増えてきたような気がする。毒展で「毒」マークのグラスを購入したり、法然展で極楽湯セット(洗面器を含む)や蓮のクッションを購入したりはしたが、美術館や博物館に行く時は、割と必要最低限の身軽な格好(カバン類も含む)で臨む上、そこだけに行くというよりも、そこも含めた数か所にも行くということを考えるので、ミュージアムグッズを買う時には、「それを買ってしまうと、後の行動に支障が生じるか」というポイントも考える。
たとえば、クレー展ではHPでグッズをチェックしていた時に派傘を買おうと思っていたものの、その傘を買った後に別の展示会(その時は日展)に行く場合、どこかに預けないといけないしなということが購入を断念したひとつの理由(もうひとつは星座ということで基本色が黒なので、実際に使った場合の交通事故リスクを考えてしまったこと)だった。小さめのカバン+エコバッグで持ち帰りやすいかということを考えてくれるとありがたい。あとは実用面でどうか、という点も。もちろんそのあたりは企画検討段階でしっかり考えてくれているとは思うけれど。
つまり、嵩張るものを買う際にはグッズとして面白いかどうかや値段の他、それを持ち帰る際の差しさわりがあるかどうか、という点も重要なので、これからグッズを開発する人は、公共交通機関で現地へ向かう人やイベントをはしごする人が持ち帰りやすいか、という点も考えてくれると大変ありがたい。
逆に、最近買う頻度が減ったのが絵葉書。といっても既に数十年分あって絵葉書用の缶2つが埋まっている。最近は絵葉書でたいしたことがない近況報告などをする機会が減って、要はメールなどに代替されてしまった上、郵便料金の値上げもあって、さすがの私も「絵葉書を買っても、飾る以外に用途がないし」ということで、毎回数枚購入から時々とても気に入ったものを購入、という具合になっている。
あとは図録。学芸員さんの力作を読んだり、絵画などの近くの説明では十分にわからなかったことなどを知ることができるので図録はとても好きなのだが、最大の欠点として「重くて厚い」ことがあり、せっかく出てきたから企画展をはしごしようという場合にはお荷物になるし(美術館のロッカーを利用するとしてもそこまでの移動中に持ち運ぶことで体力が奪われる)、家の本棚にはスペースの限界があるし、ということで、「手元にあったらいいけど、ごめんなさい」という感じで、買うのは年に1、2冊迄にしている。こちら、学芸員さんの文章がメインの薄いバージョンがあるか、あるいは電子書籍を検討してくれると、私のような展示品そのものもその説明も好きというタイプの購入者は出てくると思う。
最近は、漫画家さんやゆるきゃらなどとコラボしたミュージアムグッズもよくみかけるようになったが、その企画展に来てくれた作品を楽しみにしている私の場合は、そういうコラボグッズはあまり好きではない。多分それによって来館者が増えるなどのメリットがあるとは思うのだが、あくまで私の好みの話だが、そういったコラボグッズで売り場のスペースを使うよりも、作品そのものに関するグッズや書籍を増やしてくれた方が嬉しい。とはいえ、コラボグッズが楽しみな人も私の周囲にはいるので、そのあたりはどっちとも言えないのだろうと思う。
と、思いつくままに書いたが、ミュージアムショップおよびミュージアムグッズを今後も楽しみたいと思う。