日本縦断歩き旅《沖縄編》5日目『石のベッド』天底⇒大宜味
朝食。
いつもなら限界まで食べていたが、
あまり食べずに部屋に戻った。
せっかくのホテルなので、
チェックアウト10時まで休む。
外を出ると真昼間だ。
バス停の位置を間違えて、バスを一本逃す。
本数少ないし致命的なタイムロス。
役所に避難して涼む。
途中でチラホラ乗り降りはあったものの、
ほとんど俺ひとりの貸し切り状態。
前日バスに乗った所まで戻ってきた。
すでに12:42と昼過ぎになってしまった。
この時点で今日の目標地点に着けるか怪しくなってくる。
それはすなわち、次の日辺戸岬に着けない可能性になる。
歩き始めてすぐに、
木陰に倒れて涼んでいる自転車乗りがいた。
いままでなら「こんなところで?」と驚いていたが、
沖縄に来て、自分も道端で倒れこんだので
今では「わかるわぁ」になった。
遠くに、水色の海と橋が見えてきた。
橋の駅に立ち寄る。
涼む為に物販を見回ったが、
俺には高くて手が出ない。
アイスクリームとかうまそうだった。
カップルや団体用のベンチがならび、
場違いに感じて展望台など見て回った。
ああいう橋もわたってみたい。
今回は日程に余裕がないのであそこへはいけない・・・。
ワルミ大橋を渡る。
青というより緑!
経済学者さんの銅像らしい。
橋を渡った先のコンビニで飲み物を補充する。
やたらイケイケの車が止まる中、
水筒に飲み物を入れ替える。
青看に辺戸岬まで41kmの表記!
40kmなら頑張れば一日で歩ける距離。
ひとまず安心する。
この安心で野宿できそうなところがあれば
この日の目標地点を諦める方針に変わる。
クモがでかい!
これから歩く道。
大宜味に入る。
おおぎみ と読むらしい。
道の駅に立ち寄る。
閉店間際だったが、中で飲み物を中心に買い物。
空いているのもあり、なんだか居心地がいい空間で、
あたりを散策。
この先、日が暮れるまでに、
野宿できそうなところにたどり着くかわからなかったので、
少し早いがここで停滞して泊まる事にした。
停滞を決めてから、
気持ちが落ち着き、
道の駅の映像ホールに立ち寄る。
閉館前だったので映像は見れなかったが、展示を見て回った。
猫好きなので、猫の展示を見て回った。
雌猫が交尾すると100%妊娠するらしく、
一度で6頭の子猫を出産。
一頭の子猫から年間80頭に増える。
沖縄県内で猫の交通事故は一日7頭。
(つまり年間2555頭ひき殺されている)
殺処分が年間600頭。
行政では限界があり、
不幸な猫を増やさない為にも、
譲渡などで室内飼い。
野良猫は去勢。
折り紙で織られた無数の猫が、
殺処分する行政の人の悲痛な訴えを
物語っているように感じた。
道の駅から海岸も近く、見に行く。
車でキャンプしている人も見かけた。
やどかり。
ブナガヤという妖怪が大宜味出身らしい。
この広場が屋根もあって過ごしやすく。
日が暮れるまでここでのんびりさせてもらった。
疲れもあって石のベッドで仮眠をとる。
暑くて汗だくだったが、
石がひんやりして身体の火照りが解消できた。
道の駅は閉店してしまったが、近くにローソンがあり、
晩御飯。
胃がふくれる焼きそば。
タンパク質のチーズ。
血行促進のニンニク。
アリが多かったので、床に食事は置きにくかったが、
早めに完食。
ごみが捨てられるありがたい道の駅だったので、
虫の心配なく過ごせた。
関東では台風七号が上陸するとかしないとかニュースになっていた。
道の駅の掲示物の音が何度も響く中、
人が通らない所を間借りして眠らせて貰った。
石の上で寝ていても、
快適になってきて将来ホームレスになるんじゃないか、
仕事への自信が失われてきていて、そんなことを思った。
この日歩いた距離 17km