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手放して、やりたい事が見つかった?

過去の記事である「螺旋のような人生を終えて」「19歳から26歳の挑戦と思考の記録と結論 終着・」で書いたように、僕の挑戦は終わった。正確に言えば、「何者かになる」という目標を諦め、新しい人生を歩む事を決めたのだ。

そんな風に新しい人生を歩み始めて半年が経過した。この記事ではこの半年間の変化をまとめていきたいと思う。

今年の八月に転職活動をしていた僕は、あまりモチベーションがなかった。なぜなら、やりたい仕事などなかったからだ。実際にやってみたい仕事がないとモチベーションが上がらない。さらにそこに追い討ちをかけたのが、現職場のテレワークだった。プログラマーという職業の自分は、テレワークをしやすい職業であり、通勤がなくなり仕事自体もリラックスしてやる事ができた。つまり今の職場は楽しくはないけれど、とても楽という事だ。

楽な職場を捨てて、やりたい事ではなく、楽しいかもわからない仕事に就こうとするのはあまりにもギャンブルすぎた。ただ給料面は手取り15万と相変わらず低く、副業禁止な現職場に定年までいるわけにはいかない。将来のことを考えるなら転職するべきだが、土日祝休みで、テレワークができる職場は捨てがたい。どりらも一長一短。決定的な決め手になるものはなかった。転職サイトにいくつも登録し、求人を見てみるも、やりたい事は見つからない。まさに八方塞がりという状況だった。このまま考えていても仕方ないと思った僕は、1ヶ月ほど転職活動を休止しようと考えた。

転職活動を休止してもやりたい事が見つかるわけじゃない。一週間ほどダラダラと時間を過ごし、1日12時間も動画を見る日もあった。ある日動画を見飽きた僕は他に何かやろうと考えた。単純に退屈だったのだ。

今までの僕は何かを始める時に必ず、自分のやりたい事かと自問して、それで将来的にお金を稼げるかを考えた。しかし今回は違う。とにかく退屈を紛らわすために、無駄でもいいから何かやろうと考えたのだ。そこで実際にやったのが「映画」・「ゲーム」・「油絵」だった。正直今振り返ると、なぜこの三つだったかはわからない。昔何者かになりたくて色々な事に挑戦したが、この三つはその残骸の一部だ。ただ部屋にある道具に目がいって、油絵を描き始めた。それでお金を稼ごうとするのではなく、ただ好きに趣味として描く油絵はとても楽しく自由だった。ゲームや映画も、昔は無意味なものとして切り捨てていたけれど、ただの趣味としてやるととても楽しい。何者かにならなければならないというプレッシャーがなくなり、ただ自由に人生を生きた。その結果、これらにハマる事ができた。

さて、転職活動を中止し、趣味を楽しんでいた自分は実際に今どうなのか。

純粋に「幸福」だった。

平日は週に2日出社して、残りの3日はテレワーク。夜や休日には映画を見たり、絵を描いたり、ゲームをして充実した人生を送っている。本当にダメなやつだなと自分で思うが、転職活動は再開していない。なぜなら満たされてしまっているのだ。将来的な金銭的不安はあるが、今は満たされている。今の幸せを捨ててまで、未来に投資することは自分にはできなかった。

この先趣味に飽きて、将来が不安になって転職活動を再開するかもしれない。そうなったらそうなった時、また始めればいい。もしかしたら来年には転職活動を再開しているかもしれない。未来のことを考えて今を犠牲にするより、今の幸せを積み重ねて未来を生きていきたい。

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