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「見た目命」問題

どうしても相入れない見た目をしながら、その機能には心底満足しているものがある。それは特に家電で感じることが多い気がする。選択肢が少ない上に、面積も体積も存在感も大きいからかな。
とはいえ最近はデザイン家電も増えて、昔に比べればむしろ出しておきたいクオリティーのものも増えた。
例えば私の家の冷蔵庫はダークブラウン。キッチンの棚や引き出しと同じ色なので、一瞬冷蔵庫とは思わないくらいの馴染み具合でとても良い。
その一方、テレビはいつまで経ってもごっつい四角アピールしてくるし、扇風機は昔の方がずっとかわいい。なかなか全てが丸く収まってはくれず、インテリア家電の明るい未来はまだまだ遠い。

しかし、もっとどうしようもないのは選択の余地がないもの。私にとっては賃貸住宅に元々設置してあるインターホン屋内用(モニター付き)である。
白っぽくてグレイっぽくて、ユニバーサルデザインなんだろう、ボタンの文字が大きい。さらにモニターがあることにより、妙な緊張感がある。向こうからこちらが見えていないのはわかっているけど、なんとなく屋外と繋がってしまう緊張感とでも言いましょうか。
とにかく目に触れているのがあんまり快適ではないので、私はカバーすることにした。カバーといってもオカンアートではない。イラストパネルを上から引っ掛けているだけ。
こうすると、突然絵を飾ったおしゃれっぽい壁になる。後ろに家電が隠れているとはよもや誰もお思いはしまいくらいの見事な隠れっぷりである。とても良い。
ベルがなるたびにわざわざ外して受け答えすることになってて非常に面倒だけど、それにあまりあるくらい私は隠していることに満足している。
インターホンのデザイナーさんごめんなさい。ただの好みの話なので許して下さい。

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