線数ゲージ
印刷における線数(スクリーン線数)というのは網点の細かさを示すもので、1インチあたりに幾つの網点が入るのかを示します。lines per inch でlpiとか単にLとか線と表現したりします。ここであれこれ僕が書くより吉田印刷所様が書かれている記事を読んでいただいた方が早いかもしれません。
え〜と、ここで僕が書こうと思ったのは線数の説明ではなくて、その線数を測るツールとしての線数ゲージ(線数メーター)のことです。見たことも聞いたことも無いという人も多いと思います。色々種類があるようですが僕が持っているのは下のようなもの。
写真のゲージは古いものなので400線までになっていますが、現在はもう少し高細線対応のものになっているようです。放射線状になっている部分を印刷物やフィルム(アナログのフィルム製版時代や、イメージセッターでフィルム出力していた時代)にあてがって、強くモアレが発生している部分でそれが何線になるのかを判断します。
別の種類のもの。下の四角い部分がそれぞれの線数と角度になっていて、同角になっているかどうかで判断するというもの。
いろんな線数が混じった下のようなフィルムで試してみます。
以下、実際にあてがってみたもの
200線のフィルムでは100のところにもモアレが出ていますね。"強く"出ている方を見るのですが、まあルーペで覗くと網点の細かさでどちらなのか判断できます。
一般的な印刷物である175線の写真を撮り忘れていました‥
(FMスクリーンのフィルムも試してみればよかった)
フィルムだとはっきりとわかるのですが、実際の印刷物になると単色ならともかくCMYKそれぞれの網点がそれぞれの角度で印刷されていて判りづらい。網点の大きさも揃っていなくて、どの部分で調べたらいいかちょっと迷ってしまう。実際に営業さんから、線数ゲージを使っているけど何線なのか判らないから教えて欲しいと聞かれることが多かったです。
印刷物をあれこれ探していたんですが、比較するのにちょうど良かったのでAdobe IllustratorのCD画像とCDの印刷部分で調べてみます。
イラストレーター8.0の方は少し判りづらいですが175のところにモアレが出ています。昔は印刷線数も粗く150線だったようです。
CD自体に印刷されているのは85線〜90線位のようです。80線とか85線というと新聞の印刷がそのくらいでした。しかし最近の新聞の印刷はオフセット印刷になりもう少し細かくなっているはず。手元の京都新聞を調べてみました。
紙版下の時代、広告ページなど粗い網点のスクリーントーンの入ったものでしたが、いまはデータ入稿になり線数を気にすることも無くなりました。WEBなどで紹介している線数表記も少し古くなってきているようです。
‥話が脱線してしまいました。
今時?って感じもありますが「線数ゲージ」の紹介と使い方でした。