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日本国憲法第三十七条

すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。
2.刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。
3.刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。

冷たい床に寝そべっていたら、「何落ちてんの」と言われ手を引かれた。
好きな人が恋人になった。こんなことってある?の連続で、まだ脳が追いついていない。一人で生きていく覚悟はとっくに決まってたのに、時に目の前に、時に真横にいるこの人とずっと一緒に居たいと思っている。
「普通で十分」の「普通」に好きな人や恋人がいることが含まれるなんて夢にも思わなかった。




上手く喧嘩ができない。
かつて付き合っていた人たちとも、ちゃんと言い合ってちゃんと話し合うということができずにいた。いつもどこか自分を俯瞰で見ていて言わば自分が自分の弁護人だった。相手が感情的になればなるほどそれに比例して私は感情が失われて冷静になる。彼が繰り出すストレートを受け止めることもしなければ、自分から攻撃をすることもしない。飄々とそれを躱し、当たらないパンチを出し続ける相手の感情を逆撫でした。

私は私の弁護人ではあるけれど、決して自分を守ることはしない。早々に『敗訴』の二文字を掲げ、戦うことすらしない。所詮は他人同士。喧嘩の原因など殆どが自身の欲求によるもので、それを押し通すのか仕方なく折れるかの二つに一つだ。
「じゃあどうしたい?」を問い、天秤にかけて傾いた方を選択するまでで、争うことの意味なんてないと思っている。それを分かりやすくいうと「負けを認める」ということになるのだと思うが、実際は勝ちでも負けでもなく「戦わない」を選んでいるだけだ。

時代錯誤なのか男尊女卑なのか、「女は感情的になるもの」「取り敢えず謝れば済む」という偏った思想を持った人がいた。いつもいつも「戦わない」を選ぶ私の扱いに困惑し、恥ずかしげもなく自身の混乱っぷりを露呈した。戦わないことを選ぶということは、イコール戦わなければいけない場面があるということでもあるから、まあ要するに彼とは色々と合わなかったのだろうが、前述の偏見に加えあまりにも庇護欲の強い彼を見て辟易とした。




女性の中ではそれほど小さくない私にとって、17センチの身長差は新鮮でそれだけでちょっとわくわくする。以前は庇護欲の強い彼に辟易を通り越して軽蔑という感情すら覚えていたが、齢28にして丸くなった私は、アホみたいな顔をして黙って守られている。

さていつまで嫌われずに彼の側にいられるでしょう。新たな戦いが始まりました。

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