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日本国憲法第五十二条

国会の常会は、毎年一回これを召集する。

書きたい衝動と、何から書いていいのか分からない混乱とが脳内で葛藤している。
特に何があった訳ではない。いや、訳ではないこともないな。久し振りに仕事に行ったり、久し振りに発作が出たり、久し振りに眠れない夜を過ごしたりした。

平日は毎日9時から17時まで授業を受けていて、臨床実習はなくなったものの自宅で一日中オンライン地獄なのはまあまあ疲れる。土日は仕事に行き、変わらず仕事をしているが一週間空いて出勤すると色々と変わっていて浦島太郎状態になっている。一応スマホでも連絡事項は確認できるがどんどん流れていくLINEワークスは氾濫した川のようで、大事なことも大事でないこともすぐに見えなくなる。そして出勤する頃には見事に忘れている。
それでも、電車に乗って会社に着いて、PCを開けば自分のやるべきこと、やれることが山のようにあって、おまけにお金までもらえるときたらそれはそれは満たされる。大変は大変だけど、授業の合間の息抜きになるくらいは充実感がある。

胸が苦しくなって呼吸が乱れたのは昨日の夜で、もはや外的要因云々ではないことは分かりきっているがそれでも辛かった。この症状と出会ってもう6年、病名がついてからは2年以上経つが、“何だか分からないけれど苦しい”に加えて昨夜初めて“感情がコントロールできない”という要因が自身を苦しめていることがはっきり分かった。
それだけ病気と冷静に、客観的に向き合うことができるようになったのだと感じた反面、やっぱり治ることはないのかという落胆があった。

脳内に酸素が行き渡らないせいか、脳の中がチカチカしたり渦を巻いたりして、うまく整理できなくなる。涙が出たり自己嫌悪に陥り、死が迫り来る。

笑っちゃうくらい辛い。

これが、全てだ。



去年の今頃、最高潮に体調が悪かった。何の意味もない通院と、何の意味もない投薬が頼りだった。
4月に緊急事態宣言が発令され、在宅勤務になってから通院も辞めた。それから体調は上向きで、発作の頻度も減った。今の会社に入ってからは殆ど症状は出ることもなく平穏に過ごしてきた。通院も投薬も、やっと本当に意味のないものになった。久し振りに訪れたアレは、何の前触れもなく音も立てず近付いてきた。心と身体を蝕み、しぶとく存在を誇示してきた。まだ、私の身体の中には顕微鏡でも見えない病原菌が巣食っている。

唯一考えられる外的要因といえばこの数日の寒暖差だ。私は春に弱い。厳密にいうと、「突然現れるほの暖かい日」がすこぶる苦手なのだ。コートを着込んで寒さに耐える日々から、急に生暖かい空気が中途半端に身体を包み込む。この気持ち悪さが私の心神を耗弱させる。
間もなく年に一度の最も苦手な季節がやってくる。世の中の大多数が喜ぶ、「今日暖かいね~!」の日は、私にとっては最悪の日で、最も死にたくなる日なのだ。
今回の体調不良は恐らくその日のプレのような感じで、もうすぐ春が来るよ、という危険信号のようなものだろう。今から戦々恐々としている。

まだまだ冬でいい。まだ、この寒さに耐えさせてくれ。

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