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troublepeach
【掌編400文字の宇宙】アラフィフ中学生
母校の隣の隣の町にある中学校に入学した。義務教育はとっくに終えているので再入学である。
最初の授業は社会で、視聴覚室で行われた。新入生はいくぶん緊張気味。オリエンテーションのような授業で、だいぶ時間が余った。生徒たちはこそこそ、がやがやおしゃべりを始めた。
休み時間に廊下に卒業生の進路状況が貼りだされた。近隣の高校への進学状況で、見るとなんとなくこの中学校はアホが多いというのが分かった。卒業生の女子が二人、化粧をして裸みたいな恰好で来ていた。高校へは行かなかったのだろうか。
つぎの時間は英語。なにかの映像を見せられたが、生徒たちが五月蠅くて音が聞こえない。というか別のクラスのやんちゃ風の男子や、卒業生の女たちもいる。みな勝手に席を移動している。私はやんちゃ風の男子たちと話をした。それから前に行き。
「諸君」と私は大声を出した。ここは学校で、私たちは勉強をしに来ているのである。と説教をした。