【掌編400文字の宇宙】雨が降っているから友だちの家で卒業アルバムを見ていた
振替休日だが雨なのでジェシーの部屋にいた。中学のアルバムを見せてもらった。JJK中はわたしの母校の隣のとなりの町にある。
「あ、TKTじゃん。この人JJKなんだ」
「そうだよ。知らんば」
「知らんかった」
「お、TTRもいる。けっこうSSXに来てるんだね」
「そうよ。えー、ちょっと馬鹿にしてるかんじ」
「なんでよ。そんなことないし。えー、でもなんかJJKってイケメン多くない」
「そうかな。んー、まあそうかも」
「え!この人すごい」
「ん、あーはいはい。JQQね。これはガチ。内地の高校? 和姦内(わかんない)けど、トーキョーに行って芸能事務所に入ったらしい。ていうかCMでるってよ。何かの。なんだったかな」
「マジ。サインとかもらった?」
「ないよ。けど、この人、あれ、TTK知ってるでしょ、1組の」
「うん」
「中1かな、2かな。告白したのよ」
「え、どっちが」
「JQQが」
「すご!付き合ったの?」
「いや、振ったらしい」
◇参考
『源氏物語』(帚木)