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【行間を読む】猪木・川合「量子力学I」p. 230 (ペンローズのグラフ記法を用いたユークリッド群生成子の交換関係の導出)
キーワード
生成群
交換子
該当箇所
(ii) 3次元空間のベクトル$${\bm{V}}$$の成分を$${V_a\:(a=1,2,3)}$$のように書くと、aは、
$$
\hat{R}_a=-\sum_{b, c}\varepsilon_{abc}x_b\dfrac{∂}{∂x_c},\quad \hat{T}_a=-\dfrac{∂}{∂x_a}
$$
と書ける。少し計算することにより、次の交換子が得られる。すなわち、
$$
\begin{array}{l}\displaystyle[\hat{R}_a, \hat{R}_b]=\sum_{c=1}^3\varepsilon_{abc}\hat{R}_c,\\ \displaystyle[\hat{R}_a, \hat{T}_b]=\sum_{c=1}^3\varepsilon_{abc}\hat{T}_c,\\ [\hat{T}_a, \hat{T}_b]=0&\blacksquare\end{array}
$$
疑問点
「少し計算する」の計算過程。
解説
アインシュタインの縮約もさることながら、ペンローズのグラフ記法を使うと便利である。以下の2つを参照してから読まれたい。
$${\hat{R}_a}$$は次のように表される。
![](https://assets.st-note.com/img/1680544946219-dDFjSy2pkN.png?width=1200)
これを使って交換子$${[\hat{R}_a,\hat{R}_b]}$$を計算すると、下のようになる。ただし、一番右側の上が開いている棒が$${a}$$成分を、下が開いている棒が$${b}$$成分を表すものとする。
![](https://assets.st-note.com/img/1680544960445-ypKRCZrfJw.png?width=1200)
奇置換するとレビチビタの縮約ができる形になる。
![](https://assets.st-note.com/img/1680548627749-Gi47DIOkkx.png?width=1200)
他については簡単に得られるので割愛。