![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157436201/rectangle_large_type_2_d1e2b4439ec744732bb8a595f97c8de2.jpeg?width=1200)
3年前のワクワクを心が覚えてる。だから今、悔しくて、もどかしい。
「でも、全部順調だったわけでは、全然なくて・・・」
2023年9月1日。
全スタッフが集まる朝礼の場で、あるメンバーが涙をこらえ、言葉を詰まらせながら思いを語っていた。
田村真帆(愛称:たむ)26歳。
ていねい通販の商品『boco to deco(ボコとデコ)』の新規広告マーケティングを担当している、現在入社3年目の社員だ。
『boco to deco』が発売されたのは、2022年6月。
当時の田村は、まだ新入社員だった。
マーケティング部に配属となってから、“月間1000人の新しいお客様と出会う” という目標のもと先輩たちと奮闘し、発売から1年経った2023年8月末、ついに月間900人との出会いを生み出せたのだった。
「目標に近づけたことは本当にすごいと思っています。でも、ここまで全部順調だったわけでは、全然なくて・・・
1日に1人しか売れてない日も全然あったり、不安もめちゃくちゃあって。社外の方からは “もっと値段を下げた方がいいんじゃないか” とか “機能を訴求した方がいい” とか、意見をもらって。
でも、それをしてしまうと、ていねい通販の『boco to deco』じゃなくなるって、思って・・・」
![](https://assets.st-note.com/img/1725523392-cj28s0mUi3hRAEMnQtyo67pD.jpg?width=1200)
涙ながらに話す田村から、熱い思いが社内のフロア全体に伝播していく。
「・・・だから、ていねい通販の思想をどうにか守りながら、商品PRをしてくださるインフルエンサーさん一人一人に商品に込めた想いを伝えたり、原産地の滋賀県に何度も足を運んだり、ポップアップイベントに出展したり、
みんなで地道にコツコツやってきたことが、この結果に繋がったんだと思います。」
ー
あれから月日が経ち、田村自身も『boco to deco』も、3年目を迎えた。
今では、当初の約3倍のお客様と出会えるほど、目まぐるしく成長を遂げている『boco to deco』。
ただ、商品も人間も、勝手には成長しない。
“育てる人たち” がいてこそ、成長する。
商品を育てる立場にいる田村は今、自身の成長過程の中でもがいていた。
「1年目なのに、2年目なのにすごいねって言われることはあっても、3年目なのにすごいね、とはならないじゃないですか。
私はまだ何かに特化した強みがなくて、でももう3年目だから、このままずっと同じ働き方じゃいけないなって、思ってます。」
![](https://assets.st-note.com/img/1725521127-u0CV9oQH6fkUKmPjrLSz7RBW.png?width=1200)
先輩たちに必死に食らいついていきながらも、目の前の仕事に追われ、パンクしてしまいそうな毎日に悔しさを感じている田村。
そんな田村は、就活生当時、まだ企画段階だった『boco to deco』の話を聞いて、「この商品に携わりたい!」とワクワクした気持ちを胸に入社を決意していた。
あの頃の気持ちは、今でも鮮明に覚えていると言う。
だからこそ、悔しくて、嬉しくて、もがいているのだ。
商品を育てる過程で、きっと自分自身も育っていく。
『boco to deco』と共に歩んでいく先に待っている未来は、どんな景色なのだろうか。
社長引退まで、あと959日。
つづく