003 素敵な雑貨に出会う旅〜盛岡〜
1)なぜ盛岡へ?
去年知った「北のクラフトフェアMORIOKA」の存在。2回目となる今年は行ってみたいなと年の初めに手帳に記しておいた。クラフトフェアに足を運びたい理由の一番は仕事のネタ探しのためであり、ライフワークバランスが尊ばれているご時世に逆行する行動だが、雑貨好きなので問題なし。金曜日に有休をいただき、一泊の週末旅。(土日に出かけ、翌日仕事というパターンは業務パフォーマンスが落ちるお年頃になってきたので、無理せず有休という選択肢をとらせてもらった。)まぁいいよね、社会人になって何十年も有休ほぼ取らずに働きづくめだったから・・・と勝手な自己弁護。
東北新幹線乗るのは初めてで、行く前からちょっとワクワク。新幹線と宿がセットになったお得なプランを予約し、秋のみちのく旅が始まった。
2)王道のグルメプラン
親しい友人が岩手出身なので、事前におすすめスポットを教えてもらったのだが、「ちいたんたん」とか「べつから」とか初心者にはハードルが高そうな単語が並び、これは何か難しい流儀が盛岡にはあるのか?果たして一人で大丈夫だろうか?なんて思いながらおそるおそる友人が教えてくれたおすすめ店を巡ったが、全くの杞憂に終わり、どの店も大満喫。
3)盛岡はカフェの街だった
友人から教えてもらっていたおすすめ店や光原社の有名な可否館はあいにく時間が合わずに行けなかったが、適当に見つけてたまたま入った店がどちらも個性的で素敵だった。もちろんコーヒーのお味も◎。
4)街歩きが楽しい
大本命のクラフト市は土曜日に。前日の金曜日は街をぶらぶらしつつ、雑貨屋さん巡り。バイヤー根性がいくつになっても抜けないせいか、歩く、歩く、歩く。そして素敵な店やモノにときめくのだった。写真に載せた以外にも、南部鉄器やカゴのお店など、どれもこれも見て回るのが楽しかった。
5)北のクラフトフェア
「北のクラフトフェアMORIOKA」は盛岡城跡公園で開催されていた。これが今回の旅の一番の目的。今回は、初訪問地×一人ということで地の利のよい駅近のホテルを取っていたので、会場まで少し距離があったが、20分ほどの道のりを散歩がてら、ぶらぶら歩いたら到着。まずまずの規模で、東京近郊で開催されているクラフト市には出ていない作家さんたちもちらほら見られたので、収穫がそれなりにあり、来た甲斐があった。昔から盛岡には民藝の精神があるせいか、クラフトフェアがとても似合う。
6)旅のおわりに・・・宮沢賢治の精神を感じる街
ニューヨーク・タイムズ紙が選んだ2023年に行くべき街の2位に選ばれた盛岡。その報道を知った時、この街にどんな魅力があるんだろうか?と行く前からワクワクしていた。
行ってみて、ぼんやりわかった。わかったといっても京都のようにどこを歩いても名所だらけっていう街ではないので、うまくいえないのだけれど、ふとした拍子に映る景色がとてもいいんだ。もちろん地方の人口減問題がこの街にもあるということは歩いていてひしひしと感じるのだが、立ち止まった時に見える景色の一つ一つがなぜか心を落ち着かせてくれる。小さな満足が積み重なっていく感じ。ありのままでいいんだと感じさせてくれる感じ。宮沢賢治が提唱した“イーハトーブ”とはこんな感じなのか?
盛岡初心者にはその真髄はまだまだ到底掴みきれていないが、でもまた訪れて、宮沢賢治の世界観に触れてみたいと思える旅だった。🧳