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一日一書一画⑤
さて、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は有り余った時間で印刀を数十本研いだら腱鞘炎になり、2ヶ月箸を持つのも激痛を伴う生活をしていました。
何事もほどほどが大事ですね。
では、はりきってまいりましょう!!
21画「竈」(臨)
1082年・蘇軾・黄州寒食詩巻・行書。
黄州へ左遷された苦しい生活を書いた作品です。
その辛さをも凌ぐ強く太い線質が特徴。若干刷毛のように筆を使っている印象です。
宋時代を代表する作品。
22画「畳」(創)
200年代・天発神讖碑。篆書。
篆書末期の作品。そのため筆の改良がすすみ、露鋒が登場しています。
現在の畳は日本では戦国時代に出来上がりました。なので普通の人は板の上、偉い人は畳の上に座っていました。
戦国時代の時代劇を見るときは畳に注目するのも楽しいかもしれません。
23画「鑑」(創)
128年・石門頌・隷書
石門頌は摩崖碑です。摩崖碑は天然の岩壁に刻した作品のこと。大抵の隷書は風化が進み、なおかつ雨晒しの摩崖碑だとほとんど文字が見えなくなってしまっています。
その分石門頌は野趣あふれるひと味違った作品に永い年月を経てたどり着いています。
24画「驟」(臨)
1800年代・良寛・草書
江戸時代の作家。余白の美しさと空気をたぶんにふくんだ日本独特の文字は現在でも魅力的な個性を醸し出しています。
私はプレバトがとても好きで、村上さんの『エルメスの騎士像翳りゆき驟雨』はマイベストトップ3に入るぐらい好きです。
25画「灣」(創)
300年・鍾繇。楷書。
現在漢字を日常的に使用しているのは日本と中国と台湾。その中でも台湾が最も古く難解な漢字を使用しています。
日本と中国は戦後漢字の画数を減らしました。
しかし、日本ではまだ旧字体を結構目にする機会がありますので、比較的台湾の文字は日本人には読みやすいのではないかと思います。
以上、5文字でした。
だいぶ間があいてすみません。次がラストです。
皆様お元気にお過ごしになれますようお祈りいたします。