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瀬戸熊さんは本当に誤ツモしていなかったのか?
本日ツイッターのタイムラインを賑わした話題。
問題は10/18に行われた第39期鳳凰戦~A2リーグ第7節C卓~でのこと。
まずは動画をご覧いただきたい。
誰がどう見ても手が震えて落としただけだからセーフ!
— ライフガ—ド⚡️ (@minpurimapi) October 19, 2022
そのあと瀬戸熊選手の手が震えてるの怖い。 https://t.co/5sLTfPAFC1 pic.twitter.com/uJw7KvbQlU
この動き・所作に対して物言いが付いた。
はっきり言ってほとんどのフリー雀荘が誤ツモ扱いに取りそうなところ。
しかしお咎めなしで何事も無く続行ということになった。
この裁定について一部の視聴者が注目し、一気にタイムラインで話題になった。
その後、しばらくして瀬戸熊さんが自らのブログで以下のように弁明した。
本音で言います。
僕自身は誤ツモをしたつもりは全くありませんでした。
2巡前くらいから指に震えがきそうな気配がしたので、
ツモ所作を力が入らないように盲牌しないように変えて右牌山に手を伸ばしたのですが、取り出すときに震えから牌をこぼし、持ってきて牌を立て向きにしようとしたところで、スルッと落ちるというか、抜けた感じになって表向きに倒れてしまったのを、慌てても戻そうとしてしまって手前に引いてしまいあのような所作になってしまいました。
また彼は俯瞰視点での映像をブログに載せており、それはこのような動画だった。
https://static.blog-video.jp/output/hq/R59469L8pKGR4O7p1VM5gxsZ.mp4
視聴者の意見と瀬戸熊さんの反論をそれぞれ見てきたわけだが、個人的な結論としてこれは誤ツモであると言いたい。
というよりも誤ツモで扱うべきだと感じている。
まずもって彼は一萬単騎でテンパイしており、その時に偶然二萬を持ってきて怪しげな動作をしているのだから、それはもう誤ツモと判定して然るべきだというのが一点。
次に動画の2~3秒における指をチョンと触る動作は、牌を立てようとした動きには見えない。むしろツモ時のツモアピールの動作に酷似している。
瀬戸熊さんの弁解を取り入れた上での個人的な見解は、確かにこの局瀬戸熊さんは手が震えるなどの状態になっていたのだろう。
その状態でアガリ牌に似た二萬を持ってきたところで牌を取りこぼしつつ「あっ アガリだ!」と勘違いしてしまったのではないか。
そして誤ツモの動作をしたが自分としては『牌を取りこぼしている状態』として錯誤し、それに乗じて誤魔化してしまった。
だからその場で立会人を呼ぶなどの行為もしなかった…。ということなのではないか。
じゃあ勘違いで手を滑らせてしまったのだからしょうがない――というわけではもちろんない。そもそも解説の猿川さんも「あ…ツモ」と言っているし、周囲にツモを勘違いさせている時点でこれは誤ツモだ。
瀬戸熊さんは自分の意見や感想を述べる前に、その点を認めるべきだろう。
また今回の件が本当に単なる錯誤であったとしても、麻雀プロに相応しい正常な動作で麻雀が出来ないというのならプロをやめるべきだ。
厳しい言い方になるが、意識せず牌をこぼし誤ツモのような動作をする選手がMリーガーや連盟Aリーガーでやっていけるかと言えばノーだろう。
そしてこれに類似する出来事として、『堀内正人失格事件』という悪しき歴史がある。当該事件は瀬戸熊選手の所属する麻雀プロ連盟所属プロは誰もが口をつぐむ、言わば葬られた過去だ。
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この事件の内容について掻い摘まんで言うと、当時では珍しかった鳴き麻雀を主体に戦う堀内さんが連盟内部のお偉方に嫌われて、強引に言いがかりを付けられて三味線(相手を騙す行為)で失格にされたという話。
この事件では堀内さんは、吐息と共にほんの僅かな間を置いて切った行為がテンパイなのにノーテンであるアピールだろうとされて、後日非常に重い処分を受けた。
このときに同卓していて、堀内さんの失格の恩恵を受けたのが誰あろう瀬戸熊さんだったのだ。(ちなみに瀬戸熊さんは堀内さんの疑惑に対してはどちらかと言えば否定的な立場を取っていたことも付記しておく)
つまり彼は三味線行為や誤ツモなどの相手を誤解させる動作に対しての重みをちゃんと理解しているはずなのだ。だというのに瀬戸熊さんは自分に甘く、事態をなぁなぁで済ませてしまった。
これまで人格者であるとされた彼だが、今回の一件はその彼の人間性に一滴の黒い疑念を混じらせるような苦い出来事になってしまった。