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麻雀界という才能のない世界では誰もがスターになれる
麻雀界ではどんな人間でもスターに仕立てることが出来るのではないか?
そういう意味で麻雀界というのは凄い可能性を秘めているのではないか?
などと思ったのは、Mリーグを視聴している最中のことだった。
Mリーグと言えば、麻雀界最大にして最高の舞台だ。
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日夜『トッププロ』たちが鎬を削るこの世界で、野球などのスポーツや将棋などの頭脳ゲームと同じように、選手たちは日夜麻雀の研究に明け暮れ、実戦では一牌の後先に心血を注ぐ――
・・・というわけはなく、Mリーグは残念ながら別に強くもない選手が普通に混じっている。それどころか素人に毛が生えたレベルの選手すら混じっている。
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だがMリーグ機構の弁によると、彼らは全てトッププロという話であるし、そのスポットライトに照らされることで名は知られ、街で一般人に声をかけられることも度々あるらしい。
以前の日陰にあったじめっとした麻雀業界を考えると、これは信じがたいような進展だ。
また実際のところMリーガー以外の麻雀プロはその活躍の場も限られており、認知度は極端に低い。
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つまり麻雀界=Mリーグというのが一般的な視聴者のみならずプロ雀士にとっても共通の感覚なのだ。
そしてもちろん言っておかねばならないのは麻雀は極端な運ゲーだということ。
ここまで運が絡む競技は他にないんじゃないかと思わされるくらいに、時の巡り合わせ次第のゲーム。
だからこそどんな人間を試合に立たせても、勝てるときは勝てるし、腕がなくとも輝くことが出来る。
一流の陸上選手と素人が徒競走をしても万に一つも勝ち目はないが、麻雀なら簡単に勝ちきることが出来る。
これは考えてみると、素晴らしい宣伝になるんじゃなかろうかと、そう思ったのだ。
残酷な言い方になるが「何の秀でた能力もない、だが美しい容姿を持った芸能人」などが運に頼って他のプロを倒すことで、とてつもない才能を持った雀士として注目を集めることも可能になるわけだ。
事実、実況の日吉さんや河野プロの見事な解説は、一見自分のような素人が誤打に感じる一手でも、選手たちの深慮遠謀をくみ取りそれを的確に表現してくれる。
そこでプロたちのさらなる神格化がはかられ、Mリーグと麻雀とその競技に打ち込む麻雀プロたちもとてつもない求道者であるという風に位置づけられていくのだ。
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その輝かしい二つ名が重荷になっているせいだろうか? 最近は不調を引いている。
しかしいくらなんでも素人に何も勉強させずとにかく飛び込ませればそれでオッケー、というわけにはいかない。
それでも一年程度麻雀をたしなめば、Mリーガーを名乗る下地を作ることくらいは十分出来るだろう。
よって仮にもしMリーグが今の勢いを保ったまま、ますますその認知度を高めていき、あるいは国民的な競技になった末には…
事務所が押し出したい芸能人が、その場しのぎの麻雀技術を携えて、プロというお仕着せの称号を与えられた存在が、現れたりするんではなかろうか。そんなことを思った次第だ。
またここからは余談だが、Mリーガーの中にも本当に一握りながら才覚あるプロもいるということもお伝えしておきたい。
麻雀は才能があまり必要ないと自分は感じているが、突き詰めていくと「相手の手牌のケースを羅列する思考力」や「相手の立場になって考えられるだけの想像力」や「単純な記憶力」や「思考を整理して結論を素早く導き出す計算力」などが重要になる・・・かもしれない。
一部の強いMリーガーたちはそれらの能力に確かに秀でているだろうことは自分の目から見てもわかるのだが、それでも運で簡単にひっくり返るので麻雀というのはほとほと馬鹿馬鹿しいゲームだと感じる・・・。