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家族のための在宅医療読本「この本を書いた理由」

こんにちは。初めまして。医療法人社団貞栄会の内田と申します。今回、「家族のための在宅医療読本 第2番」を出版させていただくこととなりました。私たちは2015年に静岡市から在宅診療をスタートしています。現在までにおよそ3000名程の在宅患者様に関わらせていただき、およそ1000名程の患者様を自宅でお看取りをさせていただいております(2021年5月27日現在)。

そんな中、在宅医療を経験していて、2017年にも「家族のための在宅医療読本 第1番」を出版させていただいております。その時に、一番ご家族様から多かった声が、もっと早く訪問診療を知りたかったという声がとても多かったです。私たちのパターンに来る訪問診療の患者様は、色々な病気を持っていますが、やはり病院からの紹介だったりとか、もしくはケママネジャーさんからの紹介だったりとか、という方が非常に多いです。理由が他人に紹介されたからという方がまだまだ多いこの業界です。そんな観点から私たちの法人では、地域の啓蒙活動、在宅医療を知ってもらうという活動を定期的に行ったりして、この地域、私たちが訪問できる地域の方々に在宅で最期まで過ごしたいという、こういう選択肢を当たり前のものにできればと思い活動しております。

今回のこの本は、第1番とは違って、家族のエピソードから切り口を取った本になります。色々な、訪問診療の介入の仕方を集めた、20症例をエピソード化しています。普通の医療の本は、例えば心不全、認知症といった病気のところから切り取っていく形となりますが、今回は家族や本人がどのようなところで生活が大変になってしまったか、そういったところの切り口から解説をしている本になります。一般の方が非常に理解しやすい本にしたつもりです。そして、それが大きく6章になって、例えば認知症の方の在宅医療の導入からどのように解決して行ったか、もしくはガンの末期、老衰といった形で、どのように最期まで看て行ったか、というところをストーリー性を込めたお話にしてありますので、是非見ていただければと思います。

その他、どうしても書籍では説明しきれなかった部分があります。その部分に関しては、このような動画によって、各エピソードの解説をさせていただこうと思います。段々エピソードを追加して、より充実したものにして行こうと思っていますので、どうぞお時間がある時に見ていただければと思います。

この書籍を見ていただいた方が、本当に人生の最期を自分で選択して、自分の望む場所で、自分が大好きなご家族と一緒に過ごせる。その助けになれればと思います。