在宅診療医インタビュー④「私たちの目指す医療」
今、まさに時代は超高齢化社会ですし、2025年の団塊の世代の方々が高齢化を迎えるというところに、まさにさしあたっているところです。今、在宅在宅と言われていると思うんですね。
だからこそ、うちのクリニックで求めるところというのは、一人一人の患者さんに対して、いかにしっかり見てあげられるか、いかにしっかり寄り添ってあげられるかっていうところ。
勿論、在宅なのでずっと家で療養している方を見ることもありますし、勿論、お看取りまで見ることも当然ある訳なんですけれど。もしかしたら医者とか医療者にとっては死というものは、たくさんのうちの一つの死なのかもしれませんけれども、やっぱりお家で看取る患者さん、もしくは家族の立場からしたら大切な家族の死なわけなので、同じ死は一つもないと思います。それぞれ気持ちも違うと思いますので。そういった一人一人の患者さん、もしくは一つ一つの看取りというところに対して、しっかりと向き合えるようなところは凄く力を入れたいなという風に思っています。
それと共に恐らく医療の変化として見ては、今まではある程度決まった病気だけが在宅に来てた可能性がありますけれども、今後は本当に様々な病気が在宅に来ると思います。
今うちのクリニックとしてみれば、内科の他に精神科や皮膚科、泌尿器科
などといった、高齢者にとって需要が高いような科だったりとか。内科も私が今リウマチ膠原病専門医、在宅医療も専門医を持ってますけれども、その他にも消化器内科とか、循環器内科とか、神経内科とか。そういったそれぞれのスペシャリストがいるようなクリニック。僕がよく言っているのは「動く総合病院」というキャッチフレーズがあるんですけれど、「動く総合病院」を在宅で実現できるようなクリニックを目指していきたいなという風に思っています。
内田貞輔(うちだていすけ)
医療法人社団貞栄会 理事長(医学博士)