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立春とともに迎える「乙巳年」-東洋哲理を基にした経営
こんにちは、ともしびnoteの雅です。
2025年は2月3日に立春を迎えました。ここから新しい流れが始まります。私たちは干支の知恵を経営に活かすことを考えてきました。
暦の上では、ここから巳年に入ります。しかし、干支の考え方では、単なる巳年ではなく 「乙巳年」 となります。
この干支にはどのような意味が込められているのでしょうか?
特に、経営者やリーダーにとって、今年の年相を知ることは大きなヒントになるはずです。
毎年、SBIホールディングス CEO・北尾社長が年頭所感で干支学 をベースに年相を発表されています。(2025年 年頭所感)
干支は、暦学の一分野であり、歴史的・経験的・実証的な意味を持つもの です。単なる占いではなく、干支を活用することで自分の運命や経営の方向性を考え、国家や組織の未来をより良くする指針とすることができます。
乙巳年とはどんな年なのか?
2025年は一般に巳年と言われますが、干支暦では 「乙巳年」 です。「乙(きのと)」という 十干 と、「巳(み)」という 十二支 が組み合わさり、60年ごとに巡る干支の一つ となります。
乙は草木の芽が曲がりくねっている文字で、軋(あつ)「すれ合うこと」であります。固い殻(甲)を被った草木の芽が、初春に殻を破って自らきしみながら新しく出てきた形です。今までの制度や方法(=殻)を破って革新をはじめ、紆余曲折をしながらも新たな方向性を開いていく状態を表しています。
巳は已(い)「やめる」であり、もとの体がここで洗い去られ、已(すで)に竟(お)わってしまう、であります。また、巳は「起こる」であり、冬眠から覚めた蛇が地表にはいだす形です。寒い冬の地中での生活を終えて、春の新しい生活を地上で始めることを意味します。これまでの何かに決着をつけて、新たに何かを始めていく時間となります。
天干の乙、地支の巳を合わせた乙巳の特徴を考察してます。昨年の甲辰は柔軟性をもって、古き悪習慣を革新することでした。乙巳の干支が巡る今年は更なる改革を推し進めて、過去の悪習慣をより一掃して、けじめを付けて終わらせることであります。
干支は60年で一巡するため、60年前の出来事を振り返ることが、これからの流れを読み解くヒントになります。
60年前(1965年・昭和40年)の出来事
60年前の 1965年(昭和40年) には、次のような出来事がありました。
・いざなぎ景気(戦後最長の高度経済成長期)
・公共料金・物価の値上げ
・大手新聞社各社が日曜日の夕刊発行を休止
・日韓基本条約調印、日本と韓国の国交正常化
・佐藤首相、太平洋戦争後に初めて沖縄県を訪問
・日本が国際連合安全保障理事会の非常任理事国に当選
・中国で文化大革命が始まる
いざなぎ景気が始まり、日本は経済成長のピークへと向かいました。一方で、物価の上昇や公共料金の値上げも。日韓基本条約の調印や、沖縄訪問など、国際関係にも変化がありました。
また、その60年前の 1905年(明治38年) には、
・日露戦争終結、ポーツマス条約締結
・日韓協定を締結
このように、乙巳年には、日本の経済発展や国際関係の大きな転換が起こることが多いことがわかります。
2025年・乙巳年の国家運気
2025年は「今までの慣例を打ち破り、新たな胎動の時期に入る」年とされています。
陽の運気が高まり、経済が伸びる兆し
草木が繁茂し(経済成長)、可能性に満ちた時期
過去のアップダウンを経て、日本全体が徐々に明るい方向へ向かう
つまり、2025年は「新たな始まりを創り出すことが重要な年」 です。
60年前の変革期と同じように、挑戦する者にとって追い風が吹く年 となるでしょう。
安岡正篤先生が語る「乙巳の意義」
また、安岡正篤先生の 『干支の活学』 では、ちょうど 60年前の乙巳年 についてこう述べられています。
したがって乙巳という年は、いかに外界の抵抗力が強くとも、それに屈せずに、弾力的に、とにかく在来の因習的生活にけりをつけて、雄々しくやってゆくのだ、とこういう意味を表すわけです。
文字というものは面白いもので、そういう弾力的な創造的な発展の精神がなくて、悪がたまりに固まってしまった、というのが己という文字であります。自己になってしまうわけです。
乙巳年は、過去の慣習を打ち破り、新たな変革を起こす年です。
外的な抵抗があったとしても、しなやかに乗り越え、新たな可能性に向かうことが求められます。
東洋哲理を基にした経営─時代を読む力
このように、干支を通じて年相を知り、経営に活かすことは、東洋思想を取り入れること そのものです。 時代の流れを読み、自然の摂理を理解しながら経営の舵を取る。これは、単なる運任せの話ではなく、長い歴史の中で培われてきた実証的な知恵です。
弊社は、何の後ろ盾もなく、既存商圏も持たない 小さな会社 です。それでも、これまで潰れることなく着実に成長を続けてこられたのは、東洋哲理を基盤に運営してきたからでしょう。
東洋哲理の視点を持ち、世の中の流れと調和しながら、自らの立ち位置を見極め、適切な時に適切な選択をすること。 このような視点をもって、今年もリーダーの皆さんにエールを送り続けたいと思います。