
剣道のトレーニング⑤ 肘・腕
優先順位は低い箇所ですけど、腕というのは「肩甲骨の力をどうやって正しく竹刀に伝えるか」というのが一番の働きで会って、腕で打突で打突するという発想はありえません。ここは共通認識で抑えておいてください。
で、肩甲骨の力が伝わるには、肩関節の伸展の動作に対して働く腕の筋肉のつながりを覚えておけば「あっ、そこを筋トレ+ストレッチをすればいいんだな」と気が付くわけですね。結論をいうと、腕で意識するのは上腕三頭筋・尺側手根伸筋・小指伸筋になります。ここを鍛えるストレッチすればOKでです。
また、素振りをする際にも「この動作だと力が上手く伝わらないだろうな」と気が付きます。だから、是非、説明する際にも記載しますが、「上腕三頭筋」「尺側手根伸筋・小指伸筋」「尺骨(前腕の骨)」ここら辺は、どこにあるのか調べていただければ、剣道の向上には確実につながります。
自分が打突の冴えを作るためにやっている素振りを紹介します。
打突部位に竹刀を固定して、左手首だけ瞬間的に握って、小さく打ちまくるという素振りなのですが、これは左手首と前腕が鍛えることと冴えを作る打突の感覚をやしないます。
これの25:35分~。これなんの意味があるの?と思われた方もいるかもしれませんが、冴えを作るための反復練習です。これも素振りのメニューのうちに入れた方がいいです。
腕に対する、ストレッチなんですが、肩関節と連動している、上腕三頭筋をほぐす動作を行います。
実は、準備運動でやってるこれは、上腕三頭筋をほぐすストレッチなので、有効です。
①肘関節は屈曲・伸展、回内・回外にしか動かない
やはり、肩関節と比べて、肘関節は動かす方向が限られていますので、肘をやっちゃう人というのは、肩関節でしか動かせない動かし方を肘にやろうとしてしまっていると考えますね。
剣道の打突においては、肘は伸ばすだけですね。肘が曲がっていると、上腕二頭筋(力こぶの方の筋肉・屈曲)が働き、上腕三頭筋が働くなるので肩甲骨からの伸筋の力が伝わらず打突に力が加わらないということになります
②握力を鍛えるのは基本ダメ
握力は、指屈筋を鍛えるトレーニングになるのですが、これ親指と人差し指中心の筋力アップになるので、あんまりやると、身体全体の屈筋に影響を与えて姿勢が悪くなります。
やるんだったら、小指の握力なので、にゃんこの手でダンベルを持ち上げるトレーニングになります。素振りでいいと思います
何故、小指・薬指で竹刀を握るのか
こちらでも一応「伸筋」と「屈筋」の話を紹介しましたが、今回はさらに深堀して「伸筋」の力の伝達の仕組みを紹介します。
次に述べることは、ものすごく重要です。私もまだ文章の整理の仕方はそれほどでもないのでポイントを丁寧に解説できてはいないのですが、ここ重要です。
剣道の打突する時の動きの構造を肩甲骨から述べます。肩甲骨の外転・肩関節の伸展(前に出す動作)と腕を高く上げた状態からの肩の内転→肩関節の伸展と連動している上腕三頭筋→上腕三頭筋には肘を伸ばす力が働きます→上腕三頭筋は前腕の尺骨という部分と繋がっていて、尺骨は小指・薬指(尺側手根伸筋・小指伸筋)につながっている。竹刀に力が伝わっていく
こういった、身体の腕全体を前に伸ばす。打突をおこなうために使う筋肉の末端が、小指・薬指に働いてるわけですね。親指の屈筋の方はモノをもちあげるための筋肉になります。
という感じで、上半身について一通り紹介しました。まぁ、理解するのに時間はかかるのかもしれませんが、理解をした方が、全然、実力の影響が違います。
以上のことから、
私の筋トレメニュー1日目は、
トレーニング:上下素振り・正面素振り・冴えを作る振りかぶらない素振り
ストレッチ:あおむけ胸広げ、壁付け胸開き・フェニックス・エレファント、立って両腕を伸ばし指を絡めて組む→肩甲骨を開きながら背中上部を丸める・上腕三頭筋ストレッチ
てな感じです。結構やってるようにみえますね、でも、所要時間は素振りたらたらやらなければ、10~15分くらいで終わります。時間がない場合、どちらを優先するならばストレッチ優先してください
やり方を覚えれば、めっちゃ簡単です。「え?こんなんでいいの?」って感じです。肩甲骨がゆるゆるに感じればOK
首・胸と一緒に肩のトレーニングである素振りを2~3日に1回やればいいでしょう。(ストレッチは毎日やってもOK)
あと、この記事、筋肉の箇所の用語羅列しておりますが、図は載せていないので、ググってくださいね。