さよなら2020年　BTSとともに2021年

てげはえとうの交換日記、山脇唯のターンです。
おそらくこれが2020年最後の日記！ 　マギーからの前回の質問は

「2020年、心が喜んだこと（あるいはモノ・映画などの作品）は？
※ただしユンギとBTS以外」

でした。ユンギ（BTSのSUGA）以外で、2020年に私に影響を与えたものってなんだろう？ 

振り返れば、2020年って、ずーっと韓国のエンタメを摂取してて……1月に『パラサイト』観て……ドラマなんてもう『よく奢ってくれる綺麗なお姉さん』（ソン・イェジンと、チョン・ヘインが歳の差カップルを演じるめっちゃいいドラマ）、『愛の不時着』、『梨泰院クラス』、『人間レッスン』……日本のドラマで完走したのは『スカーレット』と『MIU404』だけ。そんななか、まずはドラマ第１位を決めました！

・心が喜んだドラマ2020

『サイコだけど大丈夫』It's Okay to Not Be Okay 　（Netflix）

https://www.netflix.com/jp/title/81243992
愛を知ることで心の傷を癒やし、変わっていく男女の姿を描いた異色の恋愛ドラマ。「星から来たあなた」のキム・スヒョン主演。愛を知らない人気童話作家と、精神病棟で献身的に働く男。辛い思いを抱えて生きる2人の運命が交錯する時、互いの心に癒やしをもたらす、新たな人生の扉が開く。
（全16話）

キム・スヒョンが主人公のムン・ガンテ役で、相手役（というかもう1人の主人公）が、イカれたお母さんに育てられて、本人も「あいつはヤベエ」ってみんなから怖がられてる、童話作家のコ・ムニョンっていうめっちゃくちゃ綺麗な人（ソ・イェジ）で。コ・ムニョン先生は、童話の才能と美貌があるから出版社からは大事にされてるんだけど、まあトラブル多く、色々ありまして（この出版社チームも可愛い）実は……というドラマです。

なんか見る前は
「心の傷とか扱ってるドラマってどうなんかな、単にしんどいんかな〜。苦しかったらやだな〜」
って思ってたんですが、観れば観るほどこっちも一緒に癒されていくようなドラマでしてね。

私が大好きだったのは、物語終盤、コ・ムニョンが女友達の家で、友達のお母さんがつくった料理をご馳走になるシーン。

ムニョン「どうしてこんなに親切にしてくれるの」
友達の母「いっぱい食べて可愛いからよ」

それでコ・ムニョンが、またパクパク食べる、という。

コ・ムニョンのママは、ずっと「あなたは賢いからいい」「あなたは私に似てるから素晴らしい」っていう褒めかたしかしてくれなかったんです。
だからこのシーンでコ・ムニョンも「え？食べてるだけなのに？　それが可愛いの？」って顔して、でも今すごく何かが救われたよね……って思ったらウゴー！って泣けちゃって。何かやらないと褒められない！　と思ってた人が、自分そのまんまを認めてもらったシーン。
そういう、小さな小さなシーンの積み重ねでできていて
「嘘だ〜そんなうまくいくかよ〜」
ということがない、信頼できる作品でした。

コ・ムニョンのとっちらかった言動がちゃんととっちらかってて（雑な「メンヘラ」感って、ときにファム・ファタルぽく描かれて「どっちらけ〜」って思ってしまうことがあるけど、この作品にはそういうのがなかった）、ムン・ガンテのデコボコだらけの役も人間らしく、お兄さん役のオ・ジョンセも素晴らしくて。出てる人みんな好きになった。子役も演技めちゃうまい。

このドラマ、最近シナリオ本が出まして、上下巻のフルボリュームなんだけど、ノベライズじゃなくシナリオなんだったらなおさら読みたいなと思ってます。ええドラマなんじゃよ〜。

2020年映画メモ
オ・ジョンセ氏出演の映画『スウィング・キッズ』。序盤、ところどころ出てくるトンチキな演出に「？？？」となりながらも、最後はハンカチをさるぐつわのごとく口に押し込んで号泣。戦争なんか絶対やっちゃいかんよ。

・心が喜んだ出来事2020

１、絵本のYoutube

マーケットイベントの読み聞かせコーナーで披露していたオリジナル絵本を、この度Youtubeにまとめることができました〜。やろうやろうと思っててやってなかったので、できてよかった。

友人の子どもたちが楽しみにしてくれててめっちゃうれしかった。

２、日々のごはんと生活
パートナーの存在がこんなにありがたいものとは……。彼が「日々を楽しく過ごせればいい」タイプだったので、ふさぎこみがちな私はかなり救われました。おいしいものを作ってくれる人が家にいるって、本当にありがたいし、それだけで精神が安定するんだな……（『明日私は誰かの彼女』の萌たゃのトーンで読んでください）。
　　マーシーの自家製ケンタッキーフライドチキン↓

↑近所のお花屋さんで買ってきてくれるお花。花は癒し。

３、心が喜んだNew PC!

オンラインでやることが増え、あまりにも古いMacBookだと業務に支障が出てきたので思いきって買い替えました。か、快適〜〜〜！
まじ技術は日進月歩ですな〜！　ガジェット買い換えるだけでクオリティ・オブ・ライフこんなに上がるんだ……。iPhoneもいまだに6Sなので、2021年は新しくしようかな。

4、本屋さんにいって、思う存分本を買った

マジで精神が危ない時期があったので、
「こりゃいかん！」
と、本屋に駆け込み好きなだけ本を買うことを自分に許しました。
夏に「すいているのに相席」の公演中止が決まって「これはもうかんたんに立ち直れない」と思った日も、
秋ごろの不定愁訴で死にそうになったときも、
本屋でガーっと選んで、家に持って帰ったらちょっと気分は上向きに。

韓国文学、セルフケア、フェミニズムに関するものを多く読みました。

・心が喜んだ仕事2020

1,講師の仕事

今年は子どもミュージカル以外に、専門学校でも教える仕事を始めました。企画・立案とシナリオの授業を受け持っています。
いざ教える、となるとあらためて勉強しなきゃいけないことがたくさんで、たまにパンクしかけたけど、結果的に自分にはすごくいい影響があったな〜ありがたい仕事だったな〜と思います。

※夏のある日の特別授業（ゲスト・キムヤスヒロさん）

あと、喜ぶ、とは違うかもしれないけれど、19、20歳の専門学校生をみて「めっちゃ子どもじゃん！」と思えたことが、自分にはよかった。

というのも、
専門学生のとき、男性講師にすごく気にいられ、はじめは「あなた演技がいいねえ」って飲みに連れていかれたりする程度だったのが、だんだんおかしくなっていって、最終的にその人がネットストーカー化して殺害予告してくるまでのトラブルに発展、警察の生活安全課にお世話になって解決……ということがあったんですけれども、それでも、最近まで「私にも悪いところがあった」みたいに思ってたんですよ。ちゃんと断らなかったこと、ハッキリした態度をとらなかったこと、周囲に相談しなかったこと、そういう自分の「甘さ」が良くなかった……って。
でも、今、39歳になって、学生たちをみてたら、
「そんなこと、なーい！！！！」
って本気で、腹の底から、こんな子ども相手に、何やってたんだあいつはよ！！！！　という怒りが生まれたのです。だって、本当に子どもですよ。19、20歳なんて。そんな子どもに、きつい言葉をマシンガンのように浴びせて、怯えさせて、その後にころっと態度を変えてホッとさせて、どんどん自分についてくるように仕向ける……ってあれ虐待だったじゃん！ 周りの大人も「恋愛トラブル」みたいな扱いで私を責めたりしたけど、何が恋愛じゃ〜！　あれは虐待じゃ〜！！　
講師と学生、対等なわけがないじゃろが〜〜〜！

あとマジで教え子を好きになる大人、やばくないですか（世の中には結婚してうまくいってらっしゃるご家庭もあるでしょうから、人それぞれですけどね、でも自分が講師の立場になったら一層「ありえないだろう！！！！」って思うよ）。
もちろん学生たちはみんな可愛い存在ですが、恋愛対象として見るのってマジで終わってるよ……。フラットじゃない関係から恋愛って生まれる？　生まれなくない？　生まれるって思ってる人、それは本当に恋愛なのか……？

学生と接することで過去が呼び起こされ、最初に強く感じたのは怒りだったんですけど、それによって、過去の自分に対して
「あんたまちがってないよ、何も悪くないよ、あれはもう100%あの大人がおかしかったよ」
と言えるようになったのは、私の人生においてすごくプラスでした。

2020年映画メモ
この気持ちを補強するかのように観た映画『ジェニーの記憶』
（Amazonプライムにある）

2,アイアム野田映画祭での上田誠賞

受賞できて本当にうれしかった。退団した女優と主宰っていうのを取っ払って評価してもらえるようになったぞ！　というのが清々しかった。
すごくたくさんの人の力を借りて生きのびている私だけど、生きていればだいたいのことはいい方向に向かうんだな〜。

3,ラジオCMの現場
ラジオCMの仕事が好きなので、現場に入ったときは感動した＆ブランクを感じて、初めて帰り道で悔し泣き（何年やってるんだ）。現場から離れたらやっぱり何かが鈍るから、対策しないとな〜って思いました。

はい、まだまだ細々あるけれど、ざっくりは以上です！

BTSとユンギのことを書かないって大変！！！！　ラスト２ヶ月をかっさらっていったユンギさんってなんだったんだろう。
2020年、時間をかけてゆっくり準備を整えて、満を辞して出会ったって感じなのかな……（キャッ）。
2020年じゃなかったら、こんなに落ち着いて好きになることもなかったかもしれないし、今のユンギさんだから好きになったんだし……（デレ）。
過去映像とか探すと「どうしてこのとき知らなかったんだ」って悔しくもなるけど……今の27歳のユンギさんが好きだからなあ（ポーッ）。

てげ2人とも、いつも話を聞いてくれてありがとう。好きなものができるとその話しかできなくなる自分を「おかしいのかな〜」って思って悩む日もあるんだけど、2人がちゃんと私をmonsterだとわかってくれてることに安心しています。2020年（というかここ数年）は良き人間にならねばと思い過ぎていたのかも。ここからは好きなものを大事にしていこうと思います。年齢的にどんどん死に近づくんだし……

ではめーちゃんへ。
2021年の年頭所感・目標、やってみたいことなどを教えてください。たぶんめーちゃんがこの日記を書くころにはもう2021年だよね。どんな年にしていきますか？

私は実家を拠点に、オンライン古本屋を始めたいなーっていう小さな野望があります。あと、韓国語の勉強を頑張って、ユンギに会ったときにちゃんと挨拶できるようになりたいな〜
ではみなさま、よいお年を〜〜！

Happy holidays💜💜💜💜💜💜💜

P.S.　テゲ、って韓国語で「やけに」って意味があって、もともとはちょっと否定的（「やけに蒸し暑い」とかね）なニュアンスだったんだけど、今の若い人たちは普通に「とっても」の意味で使ってるんだってね。
たまにユンギたちが「てげ〜」って言っててうれしい。チーム名、てげにしてマジで良かった。