愛と勇気だけがともだちさ 偉大なるやなせたかし氏に学んだこと
およそ10年前にラジオでやなせたかしさんの本が紹介されていて、もっと知りたくなったので手に取ったのがこの本。
その頃、アンパンマンの作者くらいにしか認識がなく、アンパンマンのことも幼児向けのアニメ位にしか知りませんでした。
しかしその後聴いた「アンパンマンのマーチ」の歌詞が妙に刺さった事を覚えてます。
特にこの部分
独立したものの何の成果も残せず焦っていた頃でしたし、自分にとって生まれて来た意味なんて考えたこともなかったので結構ショックでした。
その前の年にゲゲゲの女房がNHKの朝ドラで放送され、水木しげる氏に対して興味を持っていたので、その後に読んだやなせたかし氏の本「アンパンマンの遺書」を読んだ時は、戦争体験をした昭和の成功者で水木しげる氏と似ているなという印象でした。
それが最近、コテンラジオでやなせたかし回が放送され、全て聴き終えた感想は、改めてただただエモくて今更ながらにやなせたかし氏のことを更に知れて感動しました。
興味を持った方はコテンラジオのやなせたかし編を是非聞いてみてください。少し長いですがとても聴きやすいのでお勧めします。
私が感動したのは彼が最初から才能を発揮したわけではなく、むしろコンプレックスに悩まされていたということでした。
幼少の頃コンプレックスの塊だった彼が、戦争から帰還し、仕事についた後も、生きるためにあれこれやったことが結果、その点と点が繋がって最後に、アンパンマンが生まれたという内容にとても共感を覚えました。
これだけのものを生み出すには才能はもちろん努力も必要ですが、それが歯を食いしばってやり続けた結果ではなく、仕事が好きで楽しんでいたのではないでしょうか。
やなせたかしさんの言葉で、
10年経った今、改めてこの言葉を読んで思います。
もし、その通りやって例え何者にもなれなかったとしても、人生の大半を好きなことに費やせたのだから、それはそれでいいじゃないかと。
なんだかんだと独立してからもうすぐ20年が見えてきました。未だ何者にもなっていませんが、周りの皆さんに助けられながら、好きなことをして生活できているのですからひとえに感謝しかありません。ただこの10年でその時の自分と違うのは、続けることの大切さと、生かされていることへの感謝の気持ちがより深くなりました。
未来は誰にも分かりません。
まだ見えない未来に不安を感じてただ恐れるのではなく、私たちにできることは、今を大切に家族や周りへの感謝を忘れずに、「なんとかなる」のお気楽精神で、日々の暮らしを続けることなのではないかと、昭和の大偉人に学びました。
そう、愛と勇気は自らが手を離さなければ、いつもともだちなのだから。
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