腹部エコー:計測と基準値(泌尿器)
今回は泌尿器系臓器の計測とその基準値に関して話していきます。
これをみたら全部再確認できる!といったまとめです。
腹部エコーについてのまとめはこちら
腎臓は左右ともに長径と短径を計測します。
基本的に腎臓のサイズを計測する際は両方とも計測しましょう。
片側萎縮で対側が相対性腫大、両腎腫大、両腎萎縮、
様々なパターンがあるためです。
私の場合はサイズの異常がある場合や腎実質の輝度が異なる場合など
腎機能に左右差が疑われる場合はカラードプラをあてて血流をみます。
ドプラ波形を計測する場合はRI 0.8以下で腎機能障害が疑われます。
膀胱は尿の貯留量で大きさが変わります。
基本的に膀胱の観察時は2~3時間程度排尿を我慢してもらい
十分に尿貯留があり膀胱壁が伸展した状態で検査を行います。
上に記載している残尿測定は排尿後に行う検査ですが、
排尿前に膀胱自体を観察→排尿→残尿測定という検査の流れです。
前立腺は膀胱のすぐ尾側にある臓器です。
エコーでみる際は、プローブと前立腺の間に腸管がきてしまうとガスで観察ができないため尿を貯留させた状態で行うと観察しやすいです。
膀胱に尿を貯留させた状態だと膀胱が大きくなるため前立腺に覆いかぶさるような画像になります。
男性の膀胱観察時は一緒に評価しましょう。
全てに言えることですが、
施設によって計測方法や基準値は異なる場合があります。
しっかり確認して検査をしましょう。
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