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3歳息子と8ヶ月娘の頑張らない離乳食・幼児食
2020年に「歯医者が離乳食について本気出して考えてみた」という離乳食についてのnote(https://note.com/teethandpeace/n/n6f00fc79cb39)を書きました。
この時には息子がほぼ2歳だったのでいわゆる離乳食の時期ではなかったのですが、今娘が8ヶ月なのでまさに一般的な「離乳食」の時期!
そういうわけで、我が家のリアルな離乳食期ご飯をここに記します。肩の力を抜いて見てってください。
食事を考えるときの3軸
軽くおさらいしておきますと、食を考えるときは以下の3つの軸を基準にします。
①どう食べ(させ)るか
②何を食べ(させ)るか
③どれくらい食べ(させ)るか
この①については「子どもの目、手、口の協調運動を妨害しないこと」。つまり、スプーンで食べさせてやるのではなく、最低限の補助はした上で、子ども自身で食物を見て→手で掴み→口に運んで咀嚼することを重視し、
②については「家族で同じものを食べる」ということを重視していくことが、赤ちゃんの発達を阻害せず、同時に家族の健康にとっても良い影響を及ぼせるものだと考えています。(③については後に触れます)
ということで以下はある日のにのみや家のリアル晩御飯です。
【3歳3ヶ月息子用】
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この日は風邪気味だったので干し椎茸のスープを作りました。五目煮は冷蔵庫にあるもので。全体的に薄味です。
【8ヶ月娘用】
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スープは介助なしだと一瞬でこぼすので、カップを口に添えたりスプーンで掬って口元に持っていったりします。スプーンで口元に持ってくと、スプーンの柄を掴んで自分で飲みます。
皿の上にあるものは自由に食べてもらい、落としたら拾う、手に持ったまま忘れているものがあれば適宜取って皿に戻す、または口元に運ぶ。
口元に運ぶときに目の前で「ブロッコリー美味しいよ」と言って同じものを食べるところを見せたり(モデリングを促す狙いがあります)、「ご飯食べる?」など話しかけて食べ物を認識させ、口元に持っていきます。スプーンで食べさせないのでつきっきりにならず、食事中にこの程度の余裕はあります。
一般的には8ヶ月といえば舌でつぶせる硬さ(目安は豆腐くらい)のもぐもぐ期で2回食の時期です。今娘は下の歯2本のみ生えている状態ですが、茹でたにんじんを噛みちぎります。柔らかくないと食べられない訳ではないことを、成長を通して実感しています。
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回数に関しては朝と夜をベースに、昼も食べたがる素振りがあれば自分のご飯を取り分けます。体調によっても変わるので一回のみの日もあります。子どもの様子を見ながら決めますが、朝夜は同じ食事の場に着くことはします。そこから食べることを強要はしません。(軸③に関連、後述します)
【わたし用】
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足りなかったら大皿から適宜取ります(軸③に関連、後述します)
撮り忘れたけどスープもあります。息子、娘と同じものを一緒に食べます。(もちろん旦那さんがいるときは旦那さんも一緒に)薄味だと健康的で、取り分けが可能です。
ご飯の作り方
3口コンロ+グリルなので、基本3鍋並行して作ります。炊飯器の残り時間の表示を見ながら時間をやりくりしてます。
炊飯セット(60分で炊ける通常モード)
→焼き鮭をグリルで焼く
→1コンロ:椎茸スープ
→2コンロ:ブロッコリー茹でる→ごぼう炒める
→3コンロ:五目煮
→ご飯が炊けると同時に全部完成。
作るものが明確な場合や急いでいる場合には早炊きモード(30分)で時短します。
元のかたちが見える未加工、未精製食品はGIを上げにくく、添加物や保存料の心配も少なく、咀嚼回数も増やせます。素材を損なわないように意識すると、調理にはあまり時間がかからない。焼くだけ蒸すだけ茹でるだけのものが多いです。
軸③どれほど食べ(させ)るか
これについては「歯医者が離乳食について本気出して考えてみた」には書かなかったのですが、「食べる量は自分で決める」ことを重要視しています。
残さず全部食べることは場合によっては大切にしなければならないマナーなのですが、満腹なのに全部食べることを強要してしまうと、満腹中枢が誤学習して食べ過ぎることに慣れてしまい、将来的な肥満のリスクが高まることが研究で明らかにされています。この辺については「人生で一番大事な最初の1000日の食事」がわかりやすいです。
そこで我が家では大皿にあげて、各自取り皿で食べたいだけとることにしています。今回は写真でメニューを載せたかったので小皿に取り分けましたが、基本は以下のように大皿に盛って、ご飯とスープのみ各自の皿で用意します。ちなみにこのやり方は伝説の家政婦志麻さんのレシピ本に書いてあって「めちゃめちゃ良い…!」と思って取り入れました。
ただしよく食べる子、あればあるだけ食べる子には向いてないと思うので、子どものタイプによってどのような食事の提供の仕方が良いのか見極めてください。この辺も「人生で一番大事な最初の1000日の食事」の本がヒントになると思われます。
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にんじんがあればなお良かったが冷蔵庫にあるもので。
しいたけと昆布で出汁が取れるので、味付けはほんの少しの塩と醤油のみ。
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このしいたけは翌日煮物として再利用されます
3歳息子はまだ自分の満腹がいつくるのかがわかっておらず、取り皿に取って食べないこともありますが大目に見つつ。
こちら側が量を設定しないと、体調の悪いときはほとんど食べずに「ごちそうさまする」と言っておしまいにします。おしまいにすると言われた後に「まだ食べなよ」と強要することはありません。
食べたくないなら食べなくて良いと決めると、「食べさせなきゃ!」と思わなくていいのでこちらも気が楽です。
オマケ〜咀嚼回数を増やすには?〜
①硬めに茹でたり蒸したりする
火が通ってなくて美味しくないと嫌なのでギリギリを狙ってください。にんじんなんかは半生でも美味しく食べれます。キュウリやトマトなど夏野菜は子どもでも生で食べられるものが多いです。
②豆ご飯や炊き込みご飯、雑穀米にする
硬さが違うものが一緒くたになっているご飯は咀嚼回数が増える傾向にあります。うちの基本飯は5分付き+餅米で、週1くらいで赤飯を炊きます。にの家みんな赤飯が好きだから。
③根菜、海藻、キノコ類の活用
茹でるだけでなく味噌汁やスープに入れます。味噌汁にはなにを入れても良いのですって土井善晴先生も言うておられます。
以上、にの家のリアルご飯でした。咀嚼回数と余裕を増やしていきましょう!