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Mr.大雑把 vs Mr.几帳面

出張でメキシコにいる夫は友人夫妻のマンションに泊めてもらっている。ちょうど奥さんのMJ(Marie-Joseを略して皆MJと呼んでいる)が大学生の娘とヨーロッパ旅行に出かけているのでメキシコ滞在中は彼女の車も自由に使ってくれていいと旦那のMartinがありがたくもオファーしてくれたのだ。

ホテルやレンタカーに費やさなければならなかったであろうお金が浮いて、当然ありがたく思ってはいるのだろうが、昨日電話で話した際、夫の口からはMartinに対する愚痴がこぼれた。

「僕に与えてくれたゲストルームに勝手に入ってきて、一応僕が簡単に整えておいたベッドを改めてベッドメーキングし直すんだよ。それに、どうせ5日しかいないんだし、持ってきた洋服はスーツケースに入れたままにして必要に応じて出して着ればいいやと思っていたんだけど、全部ハンガーにかけてクロゼットにしまえとしつこいんだよ。」

わかる、わかる。夫の憤りもMartinのこだわりも。

夫はセンスもいいし、バランス感覚も優れている。ある側面から見れば几帳面でもあるのだが、違う側面から見るとかなりガサツな面もある。例えば、旅先から戻って来ても持っていったスーツケースを中身ごとそのまま放置して、中に入っている何かが必要になるまで開けもしない。挙げ句の果てにスーツケースに入っていることも忘れて同じものを改めて買ってしまうようなところがある。

私はこの場合Martinに近いものがあり、旅から戻ったら真っ先にスーツケースの中身を整理せずにはいられない。洗濯物は洗濯機へ、洗面道具は洗面所の定位置に、靴は靴箱へと戻し、スーツケースも一晩陰干し(スーツケースの場合もこんなふに言うのが適当なのだろうか?)した後定位置であるクロゼットの上段に収めてしまいたい。

夫も相手が私の場合は好きなように整理整頓をさせてくれるが、他人であるMartinにはスーツケースの中身をどうするかについて指図されたくはなかったのだろう。Martinにしてみればベッドメーキングの件もクロゼットの件も、夫の滞在をより快適にするため良かれと思っての行為だったのだろう。

残り3日間、夫とMartinの間でお互いに対するイライラが爆発しませんように。




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