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苦手な人
もう何十年も前からのつきあいで共通の知り合いも多いのだが、どうも苦手に感じる人がいる。何か決定的な出来事があってそうなったわけでもなく、虫が好かないという表現が一番しっくりくる。
敢えて理由をつけるとすれば、彼女の自分を卑下して他人を大袈裟に褒め称えるところが気に食わないからだ。彼女自身もの凄い努力家で多くのことを成し遂げているというのに。
一度、彼女がある共通の友人の子育て術を褒め称え、既に成人したそのお子さんの素晴らしさもまた称賛していた時に
「あなただって2人のお子さんを立派に育て上げて大したもんじゃないの!」
と言ったら思いがけず冷たい反応をされた。
その会話以前から彼女に対するなんとなくの苦手意識はあったが、その時にその「なんとなく」という曖昧さは消えて「苦手意識」が決定的となった。
人を褒めること、自分を卑下することは日本文化に於いて美徳とされている。私だって日々無意識に行なっている行為だ。
敢えて確認した事はないが、彼女に対してこの様な感想を抱いている人は私の知り合いの中では私以外にいないようだ。皆、普通に彼女と接していて寧ろ好意を抱いているといった内容の発言をよく耳にする。
しかし、私の中の虫は顰めっ面に腕組みの姿勢。ひょんなきっかけでこの虫が心変わりする事はあるのだろうか。