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本とのめぐりあい

Elisa GabbertのAny Person is the Only Self
今この本を読んでいる。Elisa Gabbertはアメリカ、コロラド州在住の詩人でエッセイスト。
今年の6月に出版されたばかりのこのエッセイ集は本にまつわるものばかり。大の読書家である著者が独特の切り口から本や作家について書いている。

Elisa Gabbertという作家を初めて知ったのはOtherpplというポッドキャストに彼女がゲスト出演した時だ。

以前私は東京の郊外から都心まで毎朝毎夕電車通勤をしていた。郊外から都心に向かう朝の電車はたとえ座れなくとも本を読むスペースを確保しやすかったが、帰宅時の電車はそうはいかなかった。そんな訳で本を読む代わりにポッドキャストを聴く習慣がついた。

幾つかあったお気に入りのポッドキャストの一つがOtherpplだった。Brad ListiというLA在住の男性が2011年にスタートして週一本のペース(たまに週2本)で発信している。Brad本人も作家なのだが、毎回ゲストに作家やエディターなど出版業界の人間を招いてフリートークを行うというスタイル。このポッドキャストについて書き出すとどんどん話が脱線してしまうのだまた別の機会に書くとする。

そのOtherpplというポッドキャストにElisa Gabbertが出演していたのは2019年5月。The Word Prettyというエッセイ集を出したばかりだった彼女の話し方や話す内容がとても気に入ったので早速Amazonで本を注文した。言わずもがなThe Word Prettyは大変面白いエッセイ集だ。その後、2020年に出たThe Unreality of Memoryというエッセイ集も面白い。

さて、今読んでいるAny Person is the Only Self に話を戻そう。

冒頭のエッセイは図書館のRecently Returned Books(しかるべき棚に戻される前の返却されたばかりの本)の中から面白そうな本を選び出す楽しみについて; 書かれた時代もジャンルもごちゃごちゃな無作為で乱雑な取り合わせの中に自分の興味を惹く宝を見つける喜びについて述べ、このエッセイをこう締め括っている:

Sometimes John goes to the bookstore alone and brings home something he thinks I might like, some book I've never heard of, a four-dollar risk, and it makes me happy.  I need that in my life.  I need randomness to be happy.
ジョン(彼女の夫)はたまに1人でその古書店に行って彼が私の好みに合いそうだと思った本、私がそれまで聞いたこともなかったような本を買ってきてくれる。それはほんの500円程度のリスクだけど私を幸せな気持ちにしてくれる。私の人生にはそれが必要。幸せであるために、私にはランダム性が必要。


ランダムにめぐり合った作家とハイタッチするこの瞬間!

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