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ペットショップ通い

最近近所のショッピングモールに行くたびにペットショップに寄る癖がついた。

展示されている犬や猫の観察だけではなく、犬や猫を見に来ている人間たちを観察するのも面白い。動物たちが展示されているガラスケースが見える位置に設置されたベンチに座り、犬、猫、人間の行動を眺める。

ガラスの向こうにいる犬の注意を引こうと一生懸命手を振る子供たち。それを見守る若いお父さんやお母さん。週末はそんな家族連れがほとんどだが、昨日は珍しくゲイのカップルと思しき2人組があぁでもないこうでもないとポメラニアンが2、3匹展示されている一角で指を指しながら話し合っていた。全身黒っぽい服装、目深に帽子を被りマスク着用という女性がじっくり犬を物色している姿も目をひいた。犬にも色々種類がある様に人間も色々だ。

それぞれの犬に付けられた金額のチェックも欠かせない。下は5万円程度から上は30万円弱とかなりの幅がある。各犬種のその時の人気によって決められているのだろう。売れ残って成犬に近くなればなるほど値段は下がっていくようだ。自分の勝手な好みで考えるとなぜあの犬にあんな高い金額がつくのだろうと首を傾げるケースが多い。

日を変えて何回も通い続けているとそれぞれの犬の性格も段々わかってくる。落ち着きがなく無駄吠えの多い子、ひたすら寝ているばかりの子、じっと静かに座って周りを観察している子。

そんな中、お気に入りの子というのも決まってくる。我々は生後既に4ヶ月を経過したオスのミニチュアシュナウザーに目をつけている。いつ見ても動きや表情に落ち着きがある。シュナウザー特有の眉や髭の感じが理屈っぽいお爺さん風でそう見えるだけかもしれないが。そういえば、あのシュナウザーは少し夫に似ているかもしれない。もし、犬を飼うのであればミニチュアシュナウザーにしようとまで話し始めている。今までペットを飼うことなど考えてもいなかったのに。あの子のためにはそろそろ売れた方がいいのだろうが、今しばらく売れ残ってくれることを願う。

ペットショップ通いはやめられない。

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