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リンゴは何色で塗る?
今回は、私の独断と偏見に満ちた絵を作成する際の技法論です。
私が自分の絵を塗る時、常に試みているのが、「実際にはない色をぬって、対象物を表現する」ということです。
これに関しては、特に誰から教わったという訳ではなく、昔からそのようなスタイルを実践してきたため、今ではそれが自分の絵のアイデンティティともいえるようになってしまいました。なので、この塗り方が正しいのか、プロの人にはどのように評価されるのか、ということは、全くわかりませんし、気にもしていません(笑)。
「見たものを、見た通りの色で塗る」というのは、実物そっくりの色が塗れるようになったところでゴールに到達してしまう様な気がするのです。直線的な上達過程なので、当然「上手い人」と「まだまだの人」という比較がなされるのも、つらいですよね。
その一方で、「実際にはない色」を塗るのって、流行に逆らってる反逆児みたいでかっこいいなあ、と、そんな気持ちが根底にあるのかもしれません。本来、周りに迎合するのを良しとしないあまのじゃくな性格なんですね(笑)。そのようなスタイルなら、見せるのは「ユニークさ」であって「正確性」ではないので、表現の幅は無限大だし、ゴールもあちこちにあって、終わりがなさそうですし。
というわけで、具体的に、リンゴを題材にして、色を変えるだけでどんな表現ができるのか、実験してみました。それが、下の3枚の絵です。
使用した色鉛筆はプリズマカラー、それぞれ、20分くらいで描きました。一緒に移っている色鉛筆と、絵の脇にある色見本が実際に使った色で、3つとも6色プラス白のみ使用しています。
一番上は、「リンゴと言えば赤!」ということで、赤系統の色だけを使用しています。二番目は、赤をメインに使用しながら、明るい部分を水色にしたり、陰に緑を使っています。上の絵より、若干深みがあるように見えるでしょうか?そして3番目は、敢えて赤を使用せず、できるだけ違う色を使って描いてみました。これは、流石にやり過ぎ感がありますね。おいしそうか、で見れば、一番目だろうけど、私としては、一番目の塗り方でさらにおいしいリンゴを追求するのではなく、3番目の塗り方で、見てくれた人にいかに「食べてみたい」と言わせるか、という方向で練習を重ねていきたい、と思っています。たまに色の組み合わせがかっちり決まって、我ながらいいなあ~と見惚れる絵が描けたときなど、快感です(ほとんどないけど)。そんな絵をもっと描けるように頑張ります!あと、自分なりに、「こうしたら素敵な色の絵が描けるよ」という論理的なアドバイスもできるよう、このブログでも考察を重ねていきたいです。
皆さんは、どの絵が一番好きですか?