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スカート/時代と音楽は形を変えて巡る

ODDTAXIは見ましたか。
私は出遅れたが最中である。深入りしている。面白い。

このアニメにより一層の居場所を与えているのがオープニングの「ODD TAXI」。
PUNPEEとスカートのコラボであるが、とても好きである。私はこの曲に出会い、スカートの虜になってしまった。


まず、懐かしすぎる。
よく食べ物の味をほかの味に例えて、「それ良くないよ」と言われてしまうのでやめたいが、スカートってスピッツ、くるりに似てる気がする。
あの、J-POPの構成を守りつつ、不思議なコードを入れて感じとか、せつない声で暗い歌詞を明るくしている感じとか。スカートの曲を初めて聞いた時、聴いたことあるなあと耳馴染みがいいのはここにきている気がする。ただスカートがすごいところは、日本人が好きなテンポと刻みのおかげですんなり受け入れられるが、なぜか1回きいただけだと体に残らないところだ。もう一度聞きたくなる。あの不思議な音はなんだろう。イントロってどうなってたっけって。J-POPとしての普遍性を守りながらも新しさがあり中毒性がある曲ばかりだ。

次に、暗い。
歌詞に哀愁と物悲しさが漂っている。明るくて前向きだけが正解じゃないよって寄り添ってくれている感じがする。絶望も受け入れてくれる。等身大からはみでなくて、ありのままで聴ける気がする。


スカートは自身で「自分が聴いてきた音楽の解釈で、何とか曲を作っているんです。僕は、過去の先にしか新しいものは生まれないと思っているので。」ととある記事で話しているが、オルタナティブと言われて新鮮さをかわれているような音楽って遠いどこか覚えのある音が混ざっているから皆聞きたくなるからで、新しさを兼ね備えた懐かしい曲であると思う。スカートはこれを体現しているし、そんなスカートにはまっている私は時代をめぐるを自ら表現している。


永遠もないけど全く未知の世界もなくて、それでも新しいものを見つけたい。音楽も時代も右も左も政治も一緒。堂々巡りも素敵だな。



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