振り返る(幼少期、折り紙)|HSS型HSPから見える世界 #3
幼稚園に通っていた頃は、興味をもったことに没頭し過ぎてしまう子供だった。
アリの巣を何時間観察しても飽き足らず、土を入れた空き瓶の中に採取したアリを放って、アリが巣を作る様子を観察していた。
時間が経つのも忘れて何時間でも観察していた。
ある日幼稚園の教室で、先生から折り紙が配られる。
皆で紙飛行機を作ることに。
初めは、先生が折り方を教えてくれて、生徒は皆それに倣って折っていく。
5回ほど折ればシンプルな紙飛行機が完成だ。
皆が教室内に紙飛行機を飛ばして楽しんでいる。
僕も数回飛ばした後で、おもむろに新しい紙飛行機を折り始める。
今度は折る回数を増やし、より先端を尖らせた新作を飛ばしてみる。
前作よりも明らかに速く、鋭く、遠くまで飛ばすことができた。
楽しくて気分が高揚する。
今度は、羽の確度を変えて滞空時間を伸ばしてみた。すごく楽しい。
更に改造していく。
30分ほど経ったときだろうか。
周囲を見渡して、ハッとする。
他の生徒は皆、先生に教えてもらった初期型の紙飛行機をフワフワっと飛ばして楽しんでいるなか、僕だけが鬼カスタマイズした紙飛行機をビュンビュン飛ばして教室の壁にぶち当てていたのだ。
ハッとしている僕と先生の目が合う。
先生の笑顔が、少し引きつっている。。。
教室のなかで目が合う僕と先生の間だけ、冷たい空気が流れているような気がした。
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刺激を求めるHSS型気質が現れたのだろうと、今にしてみれば納得できる。
当時はわからなかった。
自分だけ悪いことをしてしまったのか、不安にもなった。
先生はとても優しく、そんな私を見守ってくれた。有難う先生。
だいぶ後で分かったことだが、私のMBTI診断は、INTJ型(建築家)性格だ。
INTJ型の持つ、知的探究心や分析力の強さが行動にも表れていたんだなと思う。
INTJ型性格にHSS型HSPの気質が加わることによって、抑えきれない探究行動と、自分に向けられる奇異の目と、それに感づいてしまう感覚の鋭敏さによって、複雑な青春時代を過ごすことになる。