ステラとてっぺん星
冬の森を びゅんびゅんと かけぬける
カモシカの せなかに 女の子のすがた
なまあたたかい カモシカの はくいきに
顔をしかめながらも しがみつく
女の子の なまえは ステラ
いつ カモシカの せなかに
のったのか しれないけれど
とにかく ふりおとされないように
みじかい毛を かたく にぎりしめる
「どこまで ゆく つもりなの」
ステラの といかけに こたえることなく
走りつづける カモシカは 風のよう
冬の森は いちめん まっしろ ふかい雪
木のえだも たわわな雪で かしいでる
やがて カモシカ
タンタン タンと 足を とめる
そこは 森の おくまったところの 広場
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