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ルーシーは ピアノをひくのが とっても じょうず りょうてを つかって ポロン ポロン ゆびは かろやか おとは うららか そればかりか ルーシーは りょうあし つかって ひくことも とびきり じょうず りょうあし つかって カロン カロン ゆびは かろやか おとは うららか そのうち ますます とくいになって ピアノの けんばん とびのって りょうてと りょうあし よんほんあしで ポカロン ポカロン とびきり じょうずに とびきり ゆかいに
おおきなおおきなバスケットをりょうてでかかえて、女の子が森の中へ入ってゆきます。女の子の名前はハンナ。森にほど近いお屋敷に住んでいる、ちいさなお嬢さまです。 ハンナがかかえるバスケットのおおいの布のすきまからは、ほんわりとあまいにおいがながれてきます。そのバスケットを左右にふりふりハンナは森のおくへと歩いてゆきます。そのにおいにつられるように動物たちがついてゆきます。シマリス、野うさぎ、子じかにヒグマ。ハリネズミも小さな足をけんめいにかけ出してハンナのあとを追いかけます。
冬の森を びゅんびゅんと かけぬける カモシカの せなかに 女の子のすがた なまあたたかい カモシカの はくいきに 顔をしかめながらも しがみつく 女の子の なまえは ステラ いつ カモシカの せなかに のったのか しれないけれど とにかく ふりおとされないように みじかい毛を かたく にぎりしめる 「どこまで ゆく つもりなの」 ステラの といかけに こたえることなく 走りつづける カモシカは 風のよう 冬の森は いちめん まっしろ ふかい雪 木の