カップヌードルミュージアムは、全世代が楽しめるテーマパークだった!
結論
大人も子どもも、楽しみながら学ぶことのできる博物館。
チキンラーメン(世界初のインスタントラーメン)
カップヌードル(世界初のカップラーメン)
スペースラム(世界初の宇宙食インスタントラーメン)
以上3つの商品は、日清食品の創業者、安藤百福さんが残した3大食品です。安藤百福さんは、「食足世平(食が足りてこそ世の中が平和になる)」を志として、人類の食に人生を捧げました。家庭だけではなく、宇宙でもラーメンが食べられるようになり、生活様式をガラリと変えました。
今回は、みなとみらいにあるカップヌードルミュージアム横浜を訪れた話をします。
カップヌードルミュージアムは全世代が楽しめるように設計されていた!
こと。子どもはオリジナルのカップヌードル、チキンラーメン作りやカップヌードルパークで遊びながら、製造工程を学べ、大人は安藤百福の半生からクリエイティブ・シンキング学ぶことができます。
展示室
日清食品のインスタント麵の歴史を体験できる
最初に、日清食品で発売された歴代のインスタント麺がずらりと並んでいるのが見えます。1958年販売のチキンラーメンに始まり、カップヌードル、どん兵衛、出前一丁、ラ王、UFOなどといった主力商品のパッケージ、味の変遷をたどることができます。今は無き生麺タイプのラ王、カップヌードル中華シリーズも再会できます。人生のイベントの思い出とともに、あの頃食べた味も、脳内によみがえります。
さらに、宇宙食ラーメン「スペースラム」の開発秘話と実物の展示もされていました。スペースラムは、宇宙ステーションに持ち込まれ、野口聡一宇宙飛行士も食べました。味の感想は、地上で食べるカップヌードルとほとんど変わらないとのことです。スペースラムは、醤油、カレー、シーフードの3種類の味があります。残念ながら、お土産として販売されておりませんし、試食もできませんので、味は宇宙飛行士になるか、日清食品に就職しないと食べられません。
安藤百福さんの脳内に入り込める
さらに、安藤百福さんの96年の生涯を紹介した展示もあります。死の前日まで人類の食の発展のために働いていました。チキンラーメン、カップヌードルなど、世界の食を変える発明ができたのでしょうか?それは、下の3つのキーワードにあります。
好奇心
クリエイティブ・シンキング(創造的思考)
あきらめない精神
特にクリエイティブシンキングについて体感しながら学ぶことができます。何が体験できるかは、実際に行って確かめてください。様々な角度からものを見ることによって、印象が変わったり、見える風景が変わること、身近に問題解決のためのヒントがたくさん転がっていることに気づかされ、今後の人生で活かすきっかけになりました。
マイカップヌードルファクトリー
カップヌードルミュージアムの人気の一つの要因です。1杯500円でオリジナルのカップヌードルを作成できます。
1.容器をデザインする
カップに自分なりのデザインを考え、描いていきます。余白に絵を描いたり、カップヌードルのロゴの上をカラフルなペンでなぞったり、あえて何も書かなかったり、表現はさまざまありますので、自分の好きなように描きましょう。
2.麺をカップに入れる
麺の上にカップを載せて手回しハンドルを使ってカップをひっくり返して入れます。
3.好きなトッピング、スープを選ぶ
12種類のトッピング(謎肉、エビ、ネギ、卵など...)から4種類、4種類のスープ(ノーマル、シーフード、カレー、チリトマト)から1種類選択します。同じものを選んでも問題ありません。ちなみに、トッピングは日替わり1種類も含まれています。組み合わせは82944通りあります。すなわち、毎日3食ずつ作っても全通りの組み合わせを制覇するまでには、約75年かかります。
一生、カップヌードルミュージアムに捧げないと、全組み合わせを制覇できません。
4.蓋を閉じて完成
蓋を閉じ、パッケージングして持ち帰ります。賞味期限は作った日から1ヶ月です。もったいないと抵抗せず、早めに食べることをオススメします。
自分の好きなようにトッピングを選んでオリジナルのカップヌードルを作ることができるのは、貴重な経験であり、一種の夢を叶えたと言っても過言ではありません。
チキンラーメンファクトリー
もう一つの目玉です。
1食1000円でチキンラーメンを作ることができます。チキンラーメンファクトリーは人気のため、事前予約をオススメします。当日空いているかは、運次第です。学生の授業期間の平日であれば、チャンスがあります。
瞬間油熱乾燥法という揚げて水分を飛ばして乾燥させる製法を体験できます。瞬間油熱乾燥法は、麺の乾燥法として天婦羅を見て考案されました。
はじめに、小麦粉をこねてのばして切って麺を作ります。その後、麺を蒸し、スープに浸して味を付け、揚げてパッケージに入れて完成。体験後、家に持ち帰って食べましょう。
ワールド麺ロード
安藤百福さんが麺のルーツを探るために旅に出たときに出会った麺料理を中心に味わえます。西はカザフスタン、南はインドネシアといったアジアの麺料理、スイーツを食べることができます。チキンラーメン、謎肉丼、カップヌードルソフトクリームが味わえます。
今回は、ラクサ、謎肉丼、カップヌードルソフトクリームを頂きました。麺はハーフサイズのため、2種類でちょうど1食分になります。もう一種類、他の国の麺料理を楽しんでもよいです。ちなみに、チキンラーメンは、トッピングを2種類選ぶことができます。
ラクサ
マレーシアのラーメンで、中国から伝わった調理技術とマレーシアで手軽に得られる食材を融合させた料理です。ココナッツミルク、カレー風味のスパイスを合わせた濃厚スープ、モヤシ、厚揚げなどをトッピングが乗ります。カップヌードルミュージアムのラクサは、日本人向けにココナッツミルクの風味が抑えられており、細麺で具材はシンプルに厚揚げ、エビ、もやしのみでした。ナンプラーの風味を効かせたあっさりスープ、ほのかに感じるスパイシーさを感じます。
謎肉丼
カップヌードルの具材である謎肉を贅沢にご飯に敷き詰めた丼。肉はスーパーでオトクな価格で売られているサイコロステーキみたいです。本物の肉では出せないふわふわ感があります。クセはありません。カップヌードルに入っている茶色い塊をご飯に合わせるために、特製の醤油タレで煮込まれています。
カップヌードルソフトクリーム
カップヌードルにソフトクリームを挟んだ斬新な一品。醤油、カレー味の2種類から選べます。トッピングの食感がアクセントになります。ソフトクリームの甘みが強く、スナック感覚で食べられます。スープとソフトクリームの相性がなんとも言えません。混ぜないと味がまばらで塩味を強く感じることがあります。しっかり混ぜてから食べると、味が均一になり、一体感が増します。
謎肉丼、カップヌードルソフトクリームはカップヌードルミュージアムでないと、出会えない味です。さらに、世界各国の麺も、ラクサなど日本では、なかなか出会えない麺料理があるため、博物館に寄った際は食べてみることをオススメします。
カップヌードルパーク
自分が麺となり、製麺から出荷まで遊びながら学べます。アスレチックで表現された製造工程は見事。滑り台などのアスレチックが子どもたちに人気。コロナ禍が明けて、再開しています。
お土産(2022年9月当時)
お土産売り場では、2つの味の組み合わせた「カップヌードルスーパー合体」が販売されていました。シーフード×カップヌードル、チリトマト×トムヤムクン、欧風チーズカレー×味噌、辛麺×ニンニク豚骨の4種類がセットになって販売されています。
1食でに1日に必要な33種類の栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、食物繊維、ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸)の3分の1を補給できるようにバランスよく配合されている「完全メシ」も売られておりました。「完全メシシリーズ」は、ラ王油そば、カレーメシの2種類でした。油そばは、魚介の風味で仕上げのオイルのラードの風味もアクセントになっていて、美味しいです。カレーメシは濃厚な欧風カレーで、どちらも美味しく栄養が摂れます。
他にも、東西のどん兵衛の味比べセットもあります。東西で味の違うカップ麺も面白いです。東西のどん兵衛を食べ比べした話は、こちらの記事をお読みください。
人気商品はチキンラーメンひよこちゃんをかたどった「ひよこちゃんサブレ」です。パッケージは、販売当初のチキンラーメンを再現。忠実にチキンラーメンに再現されています。サブレは、ひよこちゃんがかたどられており、美味しくいただけます。さらに、チキンラーメン、どん兵衛、カップヌードルといったそれぞれのブランド品をモチーフにした文房具、雑貨、ぬいぐるみも販売されています。歴代トップが執筆した書籍も売られており、日清食品のヒストリーを深掘りできます。
全世代にわたって学びながら楽しめるカップヌードルミュージアム。周辺には、コスモワールド、ランドマークタワー、横浜中華街、山下公園など観光スポットも多くあり、横浜観光の一つにオススメです。
カップヌードルミュージアム横浜
安藤百福発明記念館横浜
営業時間 10:00~18:00 (最終入館17:00)
定休日 火曜日、年末年始
入館料 大学生以上500円
アクセス JR桜木町駅から徒歩12分
東急みなとみらい線みなとみらい駅、
馬車道駅から徒歩8分