数値化で目標達成までのアクションが明確になる。 『孫社長にたたきこまれた「数値化」仕事術』
ソフトバンクでは役職を問わず、「数字に基づいて話さなければ相手にされない」という文化が確立されている。
数値化のメリットの一つは、目標達成までの道筋が明確になることである。身近な例としてダイエットを挙げよう。
「体重を減らす」より「3カ月で6kg痩せる」というように、目標を数値で表すほうが、「1週間で500g減量するために夕食を少し減らす」といった次の具体的なアクションを考え出しやすく、実践に移しやすい。
また、問題を数値化すれば、現状を正しく認識し、根本的な問題の要因を明らかにしやすくなるのだ。
「分ける→集める→比較する」
数値化に向けた最初のステップは「分ける」ことだ。
分け方は種類別やジャンル別にくわえ、「プロセスで分ける」という方法も有効である。
例えば、不動産仲介業の営業で毎月の契約数の目標に達しないという問題を抱えているとしたら、お客様と初めて会うところから契約を結ぶまでの間を、いくつかのプロセスに分ける。
「ヒアリング」「物件案内」「条件交渉」「契約」と分けていけば、各ステップまで進んだ人数を計測できる。そして、もし物件案内から条件交渉に進む人数が少ないことが判明すれば、その間で何らかの問題が発生していると推測できる。