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インドのシリコンバレーに行って感じたこと(バンガロール出張)

少し時間が経ってしまいましたが、2024年8月に仕事の関係でインドのシリコンバレーことバンガロールに出張に行ってきました。

仕事については書けませんが、バンガロールに行ってみて感じたことについて、当時を振り返りつつ綴ってみようと思います。

バンガロールはどこ

バンガロールは南インドのこのあたりにあります。

インド第3の都市で、熱いイメージのあるインドですが、ここバンガロールは高原にあることもあって穏やかな気候だそう。その過ごしやすい気候と、国境から遠く離れており地政学的に安定していることもあいまって、2000年台以降にソフトウェア産業が大いに発達し、今ではインドのシリコンバレーとも呼ばれるほど情報産業が発達しました。

マイクロソフトやGoogle、アマゾンやIBMといったアメリカのIT企業はもちろんのこと、日本からはメルカリ、楽天、ラクスル、NECなども拠点を置いてます。ちなみにタクシーの中から電通のオフィスも見かけました。

そんなバンガロールにはJALの直行便も週に3便も出ており、日本からも行きやすいです。でも割と時間帯が微妙なこともあってバンコクやシンガポールを経由することも多いとのことでした。


空港についてから

まず圧倒されたのは空港の規模です。発展途上国にありがちなやたらと豪華で立派な国際線ターミナル。こういうのは国内線は割とボロかったりしますよね。別にバンガロールのことを言ってるわけではありませんが。


正直これは上品なのか、成金の大盤振る舞いなのか判別つきかねますが、とりあえず日本にはない国力のダイナミズムを玄関口で感じることになります。ITで稼ぐとはこういうことなんですね。

気候

着いたのは深夜ですが、8月と言っても気候は非常に過ごしやすく、日本よりも涼しかったです。ただ雨季ということもあり、滞在中はよく雨が降りました。

他方で夏以外は逆にかなり肌寒いとのことです。ところによってはガンガン冷房が効かしているところもあるので、いついくにしても羽織るものは必要だと思います。


食事

バンガロールは国際的な都市なので、非常に食のバリエーションも多様で、選り好めば日本人のテイストに合うものもあると感じました。ただインド料理は極端に辛いか、甘いかのどちらかな気がして、個人的には美味しかったですが、もう耐えられないと言ってる人もよくいるので一概には言えないかと思います。ちなみに現地人に言わせると2週間もいれば辛さにはなれるよーとのことでした。


治安

インドにしては治安はとてもいいとのことです。野犬が至るところにいて、怪しげな人も見かけたりしますが、特段危なくはないそう。

ただバンガロールの中心地がある公園や政府庁舎のあたり(東京でいうところの丸の内らしい)では、インド人以外をほとんど見かけませんでした。

その点少し朝公園を散歩していたりすると、ジロジロ見られるとかはありました。普通に外国に行く程度の緊張感は持っていた方がいいのだと思います。

交通事情

場所と時間にもよるかと思いますが、渋滞はひどいところはかなりひどかったです。

営業部の部長だった方とも一緒に行ったのですがタクシーに乗りながら「ここにはアポイントメントの時間の概念もないんだろうなー」と言ってました。そのくらい車で移動するなら時間は余裕持った方がいいと思います。オートリキシャという三輪車タクシーも多いのですが、捕まらない時は本当に捕まらないのだそう。

日本人駐在員の方は結構Uberを使うと言ってました。初めて使うときはSMS認証が必要だったりするので、登録は念のため日本で済ましておいた方がいいと思います。

ちなみに現地の運転はめちゃくちゃ荒く、歩道者であっても車に乗っていても少し怖いと感じました。ただ不思議と現地の人は交通事故をほとんど聞いたことがないと言ってましたね。。

街並みの第一印象

思ったよりインドだなーというのを感じました。事前に「行ったところで残念ながらインドは感じれないから」みたいなことを言われてましたが、とはいえ路上には牛がたくさんいますし、マーケットなんか行けば調理寸前の生きたニワトリやヤギが見せ物として置かれていたり、全然インドでした。

とはいえ近代的なオフィスビル群の中に牛が寝ているなど、最先端とローカルの両極端が共存しているという面白さがありました。

また車で走っていると聞いたことのあるIT企業のオフィスや、テックパークと呼ばれる産業特区のようなものを非常にたくさん見かけますが、そのスケールと街並みの拡がりは流石にシリコンバレーと言われるだけあります。コワーキングスペースや、カフェでラップトップを開いて働いてる人の姿を見かけたりもしましたが、やはりこの街はITの街なんだなというのを感じます。


テクノロジーハブとしてのバンガロール

肝心のバンガロールの情報産業についてですが、一昔前は欧米IT企業の下請けやオフショア開発の拠点として知られていましたが、今ではGAFAをはじめとした多くの企業がR&Dなど研究拠点を構えるようにまでなりました。

これにはインド工科大学をはじめとして、インドが供給するエンジニアの質が上昇していること、そして供給される大量のエンジニア人材が背景にあるとのこと。

ただ他方でバンガロール拠点をオフショア以上の存在にできている日本のソフトウェア企業はそこまで多くはないのが現状で、エンジニアの質も日本と比べてはるかに優秀かというとそういう噂もそんなに聞かない気がします。

現地でメルカリのカヨリーナさんとも話しましたが、日本企業に関してはまだまだこれからという感じがします。



まとめ: バンガロールで感じた「未来」

バンガロールを訪れて感じたのはやはり街全体がイノベーションの街として機能するエコシステムが完成されているということです。大量のエンジニア人材、テクノロジー産業に対する政府の援助、そしてそこから生まれた利益の再投資というところで、この街はひたすら未来に向かって進んでいるのだというエネルギーと情熱を感じました。

そしてバンガロールで働いているインド人たちの、これからもインドはますます経済発展するという自信。滞在自体は1週間と短いものでしたが、それだけでもバンガロールがいかに未来のある街か感じさせてくれるには十分なものでした。



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