【映画】『シビル・ウォー アメリカ最後の日』を見てきた
アメリカオタクを自称する上で、この映画は見なきゃなぁとずっと思っていたものの、インド旅行だったり、開けた分の仕事のキャッチアップだったりで忙しくて見れていませんでした。
ただTOHOシネマズではおそらく上映が終わっていた(?)ものの、運良く偶然立ち寄った渋谷のシネクイントという小さな映画館で10分後に上映があったのを見かけ、急遽飛び込みで見てきました。
ストーリーはアメリカで内戦が起きたら。。というもの。FBIを解散させたり、任期を延長して務めたりなど好き勝手振る舞う大統領(この部分は描かれない)に対して、カリフォルニアやテキサスといった州が反旗を翻し、ワシントンDCに向けて首都奪還を目指すという、若干グロテスクなシーンも含まれるスリラー映画。
2016年に劇的な勝利を収めたトランプ大統領だったり、シャーロッツビルがストーリーの中では前線になっていたりなど、多少は背景にあるアメリカの政治知識があると楽しめる映画かなと思います。
アメリカに絡む戦争映画と言うものの、例えば「アメリカンスナイパー」や「アルゴ」、「プライベートライアン」などといったものとは全く毛色が違く、ジャーナリズムを通してもっと真正面から現代の政治的、社会的なものを描こうという監督・脚本の気概を感じました。
おそらく、今のままアメリカの分断が進めば行き着く先はこうなりうるという危機感や警鐘というのは一つのメッセージだと思いますが、他にどういうメッセージを伝えたいのかは、ちょっとまだ教養が不足していて理解できず消化不良でした。
以前カリフォルニア州のバークレーという街でホームステイしたとき、ホストがヘルメットをかぶってUCバークレーでデモに参加したことがあるという話を聞いたり、学生がいまだによく過激なデモを起こすのを見て、若いうちから政治の意識が高すぎることの功罪だったり、地に足ついてない政治論議が加熱することで社会の分断をいたずらに押し進めるなーなどと、考えさせられたりすることもあったのですが、ジェシーなんてそういう少し未熟な学生の典型だなと思いました。
なかなか日本人だとは感じずらい、アメリカ人としてなら肌で感じるリアリティ(もちろん僕もですが)だと思うのですが、現実にこういうことはありうるのか?いや流石にこういうことはないだろう、というようなことを行ったり来たり考えながら観ていました。
最後の終わり方もおそらく深い読みがあるんだろうなぁとは思いつつ、それまで割とテキサス(保守)とカリフォルニア(リベラル)が手を組むなど単純な現代アメリカの二項対立では割り切れない描き方をしているところに面白さを感じていたのに、あっさりああいう終わり方(ネタバレになるので書きませんが)をしたのは、ちょっとまだ分からないです。
音楽とシーンもマッチしてないような気がしてて、もっと詳しい考察を提供してくれているブログとかあれば読んでみたいなーと思います。
ただなんだかんだ久しぶりの映画だったこともあり、それなりに強烈なシーンもあったので、インドに行ってインド好きになってしまった脳にはいい刺激になったなと思います。