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仮想通貨について思うこと
2019年に芥川賞を受賞したニムロッドという小説を久しぶりに読んでみました。
初めて読んだのは実は4年ほど前。ちょうど大学3年生を休学して仮想通貨の損益計算を支援するの会社でインターンしてた頃で、朝礼で紹介すると社長がSlackで「買ったよー」とすぐ後にAmazonのスクショを送ってきたのを覚えています。
あらすじとしては、IT企業で働く主人公の中本哲史が、社長の指示で仮想通貨のマイニング業務を任されるところから始まります。彼の恋人である田久保紀子や、先輩社員の荷室仁(ニムロッド)との関係を通じて、現代社会における「価値」の概念や人間の存在意義が問いかけられるといったもので、読みやすい文章ながら掲げているテーマは抽象的で哲学的です。
作品を通してなんとなく倦怠感や虚無といった空虚感を感じましたが、同時にシーンは少ないもののエロティックな描写も印象に残ってます。今改めて読むと、前回読んだ時には全然読めてなかったいろんなメタファーが、差し込みで入ってくるそれぞれのシーンと密に絡み合ってるんだなというのに気づきました。
この頃から見ればまたかなりビットコインの価値は上がったと言えます。予想に反してビットコインは人々の欲望を吸収して膨れ上がってるんだなぁと。
最初にビットコインが発表されたサトシナカモト論文↓
https://bitcoin.org/files/bitcoin-paper/bitcoin_jp.pdf
僕も読んだことがありますが、こんなものからよくこれだけの巨大なネットワークが生まれたなぁと思います。無から無を取り出す、というような表現を小説ではしていましたが、プログラムに則って動くものが果たしてほとんどの企業の時価総額を超えるものだけの価値を持ったというところに、人間の凄さを感じます。さすがホモサピエンス。我々は賢い。
そういえば去年NHKでサトシナカモトの正体に迫る番組をやってましたよね。正直日本語で調べる限りは見つからないくらいの圧倒的なリソースで、初めて知るような話がたくさんありました。なんかこれを見る限り、サトシナカモトはハルフィニー説が結構濃厚でしたよね。さすがにあの英語力で純ジャパはないとは思ってましたが、状況証拠的にもアメリカ西海岸に住む人間なんじゃないかというのは結構当初から言われてましたよね。。まぁでも結構世界ではビットコインを生み出したのは日本人だと考えている人は多そう。
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今後ビットコインどうなるんでしょう。自分もNISAの代わりにビットコインに月々積み立ててるので、トランプ在任中はこのまま小遣い程度には上がって欲しいところですが。ただそれ以上にこの人間の欲望から生み出されたこのシステムの行く末が気になるところです。