
26歳社会人ひとりインドに行く②(母なるガンジス川と対面)
日本人がインドの名所と言われて、おそらくタージマハルの次くらいに浮かぶのがガンジス川ではないでしょうか。ただガンジス川はデリー近郊を流れておらず、観光するためには実は飛行機で移動しないといけません。
いわゆる日本人の北インド旅行王道ルートとしては、デリー、アグラ、ジャイプールの3都市だそうですが、どうしてもガンジス川を見たい!ということで、今回の旅行ではそこにバラナシというヒンドゥー教の聖地を加えた4都市をめぐることにしました。

朝7時くらいにデリーでのステイ先を発ち、国内線に乗るために再びデリー空港に向かいます。
こちらがデリー空港ターミナル2(国内線)。朝からだいぶ混んでました。国内線ということもあってかインド人以外見かけることがありませんでした。

そして今回使うのがインディゴ航空。そんな航空会社大丈夫なの?と思われるかもしれないですが、日本人駐在員に言わせると日本に就航しているエアインディアよりは全然マシらしい。
鉄道と違って全員乗れるというのに、みんな我先にと割り込みます。しかも結構な距離を航空機まで地べたを歩かされます笑。

フライトは2時間ほど。疲れもあって気づいた時はバラナシ空港に着いてました。

空港からバラナシの街まで車で1時間くらい。デリーに比べてもっと原始的なインドの雰囲気を車窓から眺めました。
早速ついたのが今回の宿となるお家。ホストと息子、あと会わなかったけど旦那さんもいるのかな。声だけ聞こえました。


着くや否やホストがお昼を振舞ってくれました。カット野菜は食うなとよく言われるので少し心配でしたが、出されたものを断るわけには行かないので美味しくいただきました。
とてもインドらしいお家で、体験としてはまさにAirbnbに求めるようなユニークな経験ができました。ただ衛生的な面でとても2日はいれないと思うような場所で、ベッドはまだしも、バスルームは極力入りたくすらないと思うような場所でした。ただかつてここに2ヶ月泊まったことがある日本人がいるというので驚きです。
少しチャイを飲みながらゆっくりしてからホストの息子に連れられてガンジス川を見に行きました。

そしてついにガンジス川とついに対面。

これは正直、想像以上に感動しました。流れが穏やかで幅広く、鷹揚としています。単なる川が信仰の対象になる気持ちがよく分かります。利根川とは違う。ホストの息子と別れてからも30分くらいボォッと川の流れを眺めていました。
ガンジス川沿いにはガートと呼ばれる小さな港が80ほど連なります。それぞれ役割があり、火葬場だったり、現役の船場だったり、踊り場だったりして、1時間くらいかけて川沿いを歩くとそのそれぞれを見ることができます。
ちなみにガートがあるのは川の片方だけ。対岸に何も建っていないんです。左側は不浄だからという理由もあるそうですが、現地のインド人に聞いたら単に地盤が弱いだけとのこと。ただそれでも、この非対称はなんとも不思議な世界観です。
バラナシの街並みは本当に面白く、川沿いから1段階上がると、迷路のような街並みが広がっています。ここ日本人通っていいの?というようなローカルな場所がたくさんあり、牛が道を塞いでたり、サドゥーという聖職者にもたくさん出会えます。


なおマニカルニカー・ガートでは24時間365日実際の火葬をしており、人の死体が運ばれてきて、燃やされた灰が川に流されるのを見ることができます。写真撮影は禁止で、見るだけなら問題ありませんが、自分は現地の家族(おそらく嘘)を名乗る人たちに囲まれ、お金をぼったくられたのでここに行く際は要注意してください。
これはバラナシで一番有名なラッシー・ババラッシー。ざくろがとても美味しかったです。

ただこの街は客引きがとてもしんどく、歩くだけで本当に疲れる街です。かつUberがなかなか捕まらないので、観光する際はタクシーを1日ブッキングするか、川沿いのホテルを取った方がいいと思います。じゃないと少し身の危険を感じるかも(結構現地駐在の日本人でもバラナシには行ってない人が多かった)
翌日、昼間までは家で過ごし、深夜発の鉄道まで時間があったので、現地のインド人に紹介してもらった船乗りの舟に乗せてもらうことにしました。日本円でいうところの1,000円ちょっとで、舟を2時間くらい貸し切ることができます。

徐々に日が暮れてくるにつれて、火葬場の火や、ガートに灯された燈が美しく煌々と水面に反射します。英語が堪能なガイドがガートを一つ一つ解説してくれつつ、もう1人が舟を後ろで器用に操縦します。

それぞれのガートでは夜6時過ぎ(日没の時間による)になると、プージャと呼ばれるヒンドゥー教の祭典が開かれます。現地人はアールティと呼ぶこのイベントですが、毎日やっているというのにちゃんと豪華なもので、生演奏に合わせてバラモン(カーストの最上位)がお立ち台のようなものに立って踊りをおどります。建物や史跡とは違う、何千年も続く生きた伝統というものに触れ、自分の心の奥底が揺さぶられるほど感動しました。

船乗りと一緒に見ていましたが、ただプージャがこのように豪華になったのはここ数年ということで、このような絢爛豪壮なプージャは好きじゃないと言っていました。その時に振り返って " puja is in your heart" と言ってくれた顔が印象にとても強く残っています。
最後まで鑑賞しツアーの終わり、彼が今日は800ルピーでいいよというところ、チップはボランタリーでイッツアップトゥーユーと遠慮がちなインド人らしくないところもあったので、2,000ルピーを支払いました。2時間貸切で2人分、他のボートがパンパンのなか、本当にプライスレスな経験を提供してくれたと思います。
なお彼の電話番号はこちらです。ワッツアップしてくれればツアーを組んでくれます。なかなか現地で頼れる船乗りは本当に見つからないので、ぜひバ
ラなしに訪れる際は彼に連絡を。
Ashok boatmen
+91 9956102338
この後は寝台列車に乗って、タージマハルへと向かいます。およそ7時間の旅