私の中の価値観遍歴
こんにちは。今日は、私がこれまで経験してきた価値観の変遷についてお話ししたいと思います。
SIer時代
SIerに入社した頃、私はサーバやネットワークの知識が増えていくことに純粋な喜びを感じていました。それを実際の構築現場で活かすことも楽しく、毎日が充実していました。しかし、プロジェクトで問題が発生しても、技術的な解決を避けて話し合いや時間の経過に任せるような風潮には嫌悪感を抱いていました。
数年が経つと、構築作業よりもプロジェクトマネージャーとしての仕事が増えていきました。進捗を自分で管理できるプロマネの仕事は嫌いではなく、むしろ楽しんでいました。エンドユーザーと接する機会も増え、彼らの声を直接聞くことができました。しかし、その声から自分たちが作っているシステムが必ずしもユーザーの利便性につながっておらず、時には余計な負担をかけていることに気づきました。自分の努力がエンドユーザーのためになっていないと知り、何のために仕事をしているのか分からなくなりました。多くの人がそれを「仕事だから」と割り切っていましたが、私は違和感を拭えませんでした。
情シスへの転職
エンドユーザーの求めるシステムを作るには、SIerでは限界があると感じ、情シスへと転職しました。そこで私は、エンドユーザーに本当に必要なシステムの導入・構築に取り組みました。最初はやりがいを感じていましたが、やがてエンドユーザーを顧みない意見を強く主張する人が現れ、意見の対立が生じました。人を説得することが得意ではない私は、その場を離れる決断をしました。
アジャイルとの出会い
次に、クラウドのスキルを学べる仕事に就く中で、アジャイルという概念に出会いました。「なぜそれをやるのか」「価値は何なのか」を常に問い続けるアジャイルの考え方は、私が漠然と感じていたことを言語化してくれました。価値ベースのアプローチに深く共感し、自分の中で新たな価値観が芽生えました。
スクラムとの出会い
さらに別の仕事で、スクラムというフレームワークに触れる機会がありました。以前にもスクラムを経験したことはありましたが、そのときは真のスクラムではなかったと気づかされました。スクラムの制約の中でアジャイルの概念を体感し、ゴールを明確に設定して日々結果を出していく仕事の進め方に強い衝撃を受けました。
今の私
短期間で成果を積み上げていく仕事のスタイルを一度でも体感すると、ただ何となく日々を過ごしている人たちがいる職場には戻れなくなってしまいました。もう普通の環境では満足できない自分がいます。
振り返って
思い返せば、学生の頃の私は勉強も得意ではなく、課題にも真剣に取り組まないタイプでした。おそらく、自分のために頑張ることが苦手で、誰かのために頑張ることの方が得意なのだと思います。これからもエンドユーザーやチームのために、自分の価値観に従って進んでいきたいと思います。