アナログレコードが出来るまで
アナログレコードの魅力が見直されはじめVINYL市場が拡大している昨今ですが、多くの人はアナログレコードがどうやって作られているかまでは知らないのではないでしょうか。というわけで調べてみました!
工程
①ルビー針やサファイヤ針を使って樹脂で出来たラッカー盤を掘る(凹)
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②ラッカー盤に銀メッキをかける
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③さらにニッケルメッキをかける
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④ラッカー盤から(銀&ニッケル)メッキを剥がす(凸)
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⑤表面の銀はプレスのとき発生するガスに弱いため薬剤で溶かし除く
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⑥クロームでメッキして盤面を保護、スタンパーが完成
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⑦180℃にあたためたA面とB面のスタンパー(凸)の間にA面ラベル・PVCベレット・B面ラベルを挟んでプレス。スタンパーの温度を下げて固まったら取り外す。
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⑧はみ出したところをカットして完成
音圧とか音の良し悪しについては、この①の段階(カッティング)が大きく影響すると言われてます。デトロイトテクノを中心に世界中のクラブミュージックのカッティングを担った Ron Murphy (1948-2008) は伝説となってます。
カッティング(溝の刻み方)も技術が求められます。音のレベルや溝の幅、溝と溝との間隔。これらが音質にも関係するので片面の収録時間の中でうまく調節しなければなりません。音のレベルを高くカッティングすると溝が横に大きく揺れます。さらに溝と溝との間隔を十分にとらず隣の溝にぶつかると針飛びの原因になるそうです。逆に音のレベルを抑えてカッティングすれば収録時間は増えますがレコードのノイズは一定に発生するためノイズの割合(SN比)が悪くなってしまうそうです。こうして溝の太さや間隔を調節しつつ、なるべくレベルを入れてあげて、なおかつレコードの片面にうまく入るようにする。あちこちバランスを取りながらベストを目指す、というのがカッティングエンジニアのお仕事、職人技を必要とするわけです。
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