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「押し付けない」親と子どもは別の人
「躾」と「押しつけ」は、紙一重。親が躾と思っていても、子どもには押しつけと受け取られることもあります。押しつけは過干渉につながり、過干渉は教育虐待へと繋がっていきます。間違った愛情で、子どもの心に深い傷を負わせる可能性があるのです。
「私は大丈夫」という人にこそ、確認のために読んでほしいです。
子どもへの押しつけ
どんなことから子どもへの押しつけが始まるのか。親は、自分の経験をもとに子どもの人生を思い描きがちになってしまいます。そして思い描いた人生が最善の人生だからと子どもに押しつける。そして、押しつけられた子どもは親に縛りつけられた状態になります。
押しつけをする親には以下のようなタイプの親がいます。
成功体験からの押しつけ
高学歴で順風満帆に人生を歩んできた親に多いタイプです。親自身が成功しているので、子どもにも同じように成功してほしいと、親と同じ経験を押しつけます。
失敗体験からの押しつけ
反対に学歴がなく苦労した親。いわゆる学歴コンプレックスを持つ親にも押しつけるタイプが多いです。子どもになんとしても高学歴を取らせようと、無理に塾に通わせたり英才教育に熱を上げます。
常識という押しつけ
親の育った時代・環境からも押しつけは発生します。「昔からこうだから」「うちの家系は○○」や「周りの子どもがやっているから」など親の常識で子どもを縛りつけます。
押しつけが子どもに与える影響
親の押しつけにあった子どもはどのように成長するのでしょうか。以下のように成長することがあります。
主体性を持てない
自信がない
他人のせいになる
自分で決められなくなる
自立できない
親から押しつけという過度な圧力を受けた子どもは、自己決定感を持てないので自分軸がありません。そのため上のように自信が持てなかったり、自分で決められない子どもに育ってしまいます。
しかも自分軸がないまま成長すると、言われたことをやるだけで何とかなっていた学生時代とは違い、社会に出てからうまくいきません。挫折したときの立ち直り方も分かりません。
はたして、これが子育ての成功なのでしょうか?
子どもへの過干渉チェック
子どもに押しつけをしていないか不安な方は、親の過干渉のチェックリストもあるので確認してみてください。
【過干渉チェックリスト】
●次のような言葉が口癖になっていませんか?
1. 「~しなさい」
2. 「あなたのためを思って」
3. 「あなたが心配だから」
4. 「なぜ、言うことを聞かないの?」
5. 「あなたには○○のほうがあってるよ」
●次のような行動はありませんか?
6. 子どもに問いかけながら、親が先に答える
7. 交友関係を指図する
8. 子どもの選んだものを変えさせる
9. 夏休みの自由研究に手を出す
10.机の引き出しやスマホをチェックする
どうでしたか?私は子ども時代にチェックリストの1~3番のようなことを親に言われてきて、とても嫌だった記憶があるので子どもには言わないように気をつけています。それでも「~しなさい」と思わず言ってしまう場面があり反省しています。
しかし、当てはまっているからといって、確実に子どもに過干渉になっているわけではありません。しかし、子どもが負担に感じている可能性があるので、注意することをおすすめします。
親と子どもは別の人
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子どもに押しつけをしないためには、どうすればいいのでしょう。大切なのは「親と子どもは別人」と理解する。つまり自分の人生と子どもの人生を一体化させないことが重要です。具体的には相手の話を聞くことをしましょう。
子どもの意見を聞く
まずは子どもの話を聞く。話を聞けば聞くほど、親とは感性が違うことに気づき「子どもとは別人」と認識できるようになります。
私は「どうしたいの?」「なんでそう思ったの?」など、子どもの意見をしっかりと聞くようにしています。このときに注意しているのは「正解はない」と子どもに伝えることです。
「パパはあなたの気持ちが知りたい。パパの喜ぶ答えを言って欲しいわけじゃない。嫌なことは嫌で大丈夫だよ」
こんな感じで、子どもの意見に耳を傾けるようにする。学校に通っていると「正解を言わなきゃダメ」という呪いにかかっているので、その呪いを解く作業と言いかえてもいいかもしれません。
家族だからといって、何も話さなくても伝わるわけではないです。適切なコミュニケーションからしか、適切な親子関係はつくれません。
夫婦で注意し合う
子どもの話を素直に聞いているつもりでも、つい感情が前に出てきて「押しつける言葉」を使ってしまうことがあります。私の家では、そんなときは夫婦で注意するようにしています。「子どもの話を聞いてあげて」「一人でやらせてみたら?」など注意してもらうと、自分の視野が狭くなったことに気づきハッとさせられます。もちろんパートナーが感情的になっているときなどは、私が注意しています。
どうしても1対1の環境だと近視眼的に子どもを見て、ああだこうだ言いたくなってしまいます。しかし、ひとりで自分を客観視できる人は少ないはずです。なので夫婦でお互いに注意し合うのが客観的になれる良い方法だと思います。
ただし、日頃の夫婦のコミュニケーションは忘れずに。
おわりに
「押しつけ」はわが子を幸せにしたい親の愛情から生まれています。子どもに愛情を持つのは素晴らしいことです。子どもへの接し方が良くなかっただけです。愛情を持って子どもの気持ちを尊重してください。
またコミュニケーションをとっていても、上手くいかないことなんてたくさんあります。うちの次男は話を聞かなければ返事もしません。それでも信頼関係は築けていると思っています。
「親が子どもに育ててもらっている」ぐらい余裕をもって子育てをするのがいいのかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。