今度は看病しに来た、マネージャー。
キーンコーンカーンコーン
授業が終わって昼休み。
「早く行こうぜ!売り切れる!」
「廊下は走るなよー」
私の教室は購買に近い為、昼休みになると廊下が騒がしくなる。
中西:.............
あれ?
中西:....んー??
あれ、いつもだったら購買ついでにアイツが私にちょっかいをかけにくるのに....
今日は来ない。
和:アルノー、風邪の具合良くなった?
中西:.......え?あぁ...うん。もう完治した。
和:....どうしたの?なんか上の空って感じ。
中西:い、いや!?別に!?
和:あ....〇〇君来ないから寂しいんだ笑
中西:ち、ちがーう!!
和:図星だ笑 でもどうしたのかな....毎日来るのにね。
中西:........サボりでしょ、サ ボ リ!
〜〜
〜〜
部活
中西:あれ、部活にもいないじゃん。授業サボっても部活は来ると思ったのに....。
男1:先輩、今日〇〇休みなんで、帳簿に✖︎つけといてください。
中西:え?休み!? なんかあったの?
男1:風邪引いたから休むっつってました。
中西:あ....そう...。風邪ね....了解。報告ありがと。
中西:(風邪って......私の事、看病しに来たから移ったって事?)
中西:(あ....あいつ親が出張多いから良く家に一人って言ってたな....)
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部活後
というわけで
表札 「久保」
中西:ち、違う違う.....これはただ風邪移しちゃったから看病しに来ただけ....お詫びお詫び....
中西:あいつのこと、心配してとかじゃないから...よし、大丈夫....
もうかれこれ10分くらい家の前でうろちょろしている。
中西:くっ......インターホンを.....押せぇ、私...
ブゥーーン 〇〇の家に接している道路を、大きめの車が通った。
中西:わわっ.....あ.....
ピンポーン 避けた拍子に体がインターホンに当たってしまった。
中西:うわ....やっちゃった....って誰も出てこない..。
ガチャ
中西:あれ、鍵開いてるじゃん。おーい、不用心だぞー。
シーン 家の中から返答はない。玄関に靴は一足だけ、〇〇の靴だ。
中西:し、死んだ?......
中西:お....お邪魔しまーす...。
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あー...頭いてぇ....
一人で風邪引くと、誰も助けてくれないから嫌なんだよな...
やべ、腹減った。何も食ってなかった。
起きるか.........ん、なんかおでこ冷たいな...
〇〇:ん.....んん.....え?
中西:んんー......すーっ....すーっ...
〇〇:な...なんで?
ベッドの脇には、俺のベッドにもたれかかって寝ているマネージャーがいた。
中西:ん...んん.....ふわぁぁあ....あ、起きてる。
〇〇:マ、マネージャー....なんで?
中西:何でって....私の事看病してくれたお礼っていうか....風邪移したのも私だろうし...
おでこには、冷えピタが貼ってあった。
中西:あ、てかそれより!あんたリビングで倒れてたんだよ!?
〇〇:え?あぁ.....昼飯にカップラ食おうとして....そのまま倒れたのか。
中西:もう......しっかりしてよ......あんた来ないと学校つまんないんだから....ボソッ
〇〇:え?あ、ちょ.....近い......
マネージャーの手が、おでこに伸びた。
中西:熱は....冷たっ!
〇〇:いや、さっきまで冷えピタ貼ってたからね笑
中西:あ、そっか笑 段々熱くなってきた。まだ熱あるね。
〇〇:、、、、、
中西:カップラじゃなくて、もっと栄養あるもの食べなよ。
〇〇:....だって料理できねぇもん。
中西:え?お粥とスープ作ってくれたじゃん。
〇〇:あ、いや.....あれは....
中西:あれは?
〇〇:し、調べて頑張って作ったっていうか.....見栄張ったっていうか....
中西:ぷっ笑 あはははは笑 なにそれ笑
〇〇:う、うっさい!
中西:あはは笑 いーよ、私がなんか作ったげる。
〜〜
〜〜
料理中
アルノもめちゃくちゃ調べて作っていた。
中西:調べないで作ったって言ってやろ笑
中西:それにしても....弱ると〇〇は正直になるのか...
中西:料理出来ないのに、私の為に頑張って作ったんだ....
中西:....ふーん///
〜〜
中西:はい、あーん。
〇〇:あむっ.....んむ....
最初は、あーんを拒んだが、私も無理矢理された為、無理矢理やってやった。
〇〇:んぁ........
中西:.....ぷっ笑
〇〇:んん! 俺で遊ぶな!
まるで赤ちゃんみたいに、次をくれとせがむ様に口を開けるものだから、思わず笑ってしまった。
中西:あーん...
〇〇:あむっ.....ん.....うま...
中西:っ....///
あれ、なんかこいつ....かわいいかも知れない。
〇〇:........あの....次欲しいんだけど...
中西:.........
〇〇:あの...マネージャー?
中西:へっ!?
〇〇:早く...食べさせて欲しいんだけど//
中西:えぁ.....うん...わかった//
やばい。これが母性本能ってやつなのか。これ以上、弱ってる〇〇を見ると.....
〜〜
〇〇:ごちそうさまでした。
中西:いーえ。まだ熱ある?
〇〇:ん....ちょっとクラクラするかな。
中西:じゃあ.....今日はもう寝な。
〇〇:......うん....もう....帰る?
中西:くっ.....//
まずいまずい
中西:あ、明日も学校だし、もう帰ろっかなー。
このままじゃまずいと思い、席を立って部屋を出ようとしたその時だった。
ギュッ
中西:ん?
服の裾が掴まれている。
〇〇:せ、先輩......俺が寝るまで....いて欲しいです...
中西:.................
あー、まずい。これは...もう無理だ。
ギュッ
〇〇:へぁ......先輩..なんでハグ・・
中西:...大丈夫。〇〇が寝るまで、ちゃんといてあげるから。
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翌朝
〇〇:ん....あぁ.....
体が元気な気がする。
〇〇:お、熱も下がってんじゃん。やりぃ。
あれ、そういえば......昨日マネージャーが来た気がする。
〇〇:....あ、そうだ。看病してくれたんだ。
〇〇:うぁ.....////
寝る前の記憶が、頭にフラッシュバックした。
〜〜
〜〜
中西:うぉぉぉぉお........
和:何やってんの?笑
中西:神に祈ってる....
和:何を?
中西:〇〇が昨日の記憶を忘れること。
中西:あれは間違い....あれは絶対に間違いなんだぁぁぁ/////
和:なになに、詳しく聞かせてよ笑
中西:ゼッッッッッタイ、嫌!
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to be continued?
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