withコロナのマネジメントとメンタルヘルス
前回は、withコロナのフェーズに求められるメンタルヘルスにおける“予防”についてお話し、そのなかでコロナ前の日常に戻ろうとするのではなく新しい日常を創るマネジメントスタイルを築く重要性にも言及しました。
経営の問題もさることながら、人的コストが割かれることを防ぎつつエンゲージメントや生産性の向上が求められることでしょう。
生産性とプレゼンティズム
欠勤のことを英語でabsenteeismと言います。それに対し、プレゼンティーズムという言葉が健康経営のキーワードになっています。プレゼンティーズムとは、健康問題によって業務の能率が落ちている状態のことを指します。米国の研究によると、従業員の健康関連コストは医療費や病欠よりも、プレゼンティーズムによる損失が圧倒的に多いとわかっています。コロナ禍のリモートワークでは、プレゼンティーズムでの勤務が多くなりがちだと思われます。さらに、社員のプレゼンティーズムの状態にあるかどうかが見え辛いこともあります。仕事ができているのか確認したくなったり、気がかりで顔を見て話したい思いになるのも無理はないと思います。ただ、思いを社員に押し付けないように注意が必要です。
“リモハラ”ってご存知ですか?
何にでもハラスメントがつくご時世ですが、リモートにもとうとうハラスメントの概念が生まれました。リモートハラスメント、略してリモハラとは、オンラインコミュニケーションツールを介したハラスメントのことです。勿論、他のハラスメントと同様、上司はハラスメントをしているつもりはありません。
しかし、部下の80%はリモートワークでの上司とのコミュニケーションにストレスを感じており、65%が出社時よりもストレスが増加したと感じていることが調査でわかりました。ストレスを感じる場面としては、テキストコミュニケーションでの言葉遣いがきついことや仕事をサボっていないかいちいちチェックされることとなどが挙がっています。出社時よりも増加して感じるのは、上司からの監視やプライベートとの棲み分けのなさなどから来ているようです。具体的には、就業時間後など社員の都合を考えない一方的な連絡、むやみやたらなweb会議の設定などが挙がっています。また、プライベートについての質問をされるなど上司との距離感が近すぎると感じる社員は60%いるようです。
ソーシャルサポート理論
このような行き違いはどうして起こるのでしょうか。もしかしたら社員と管理職の信頼関係の弱さがあるのかもしれません。withコロナのこの時代に今、企業の信頼関係が問われています。そこでヒントになるのが“ソーシャルサポート”です。“ソーシャルサポート”とは、人とのつながりの中でもたらされる精神的、物質的な支援のことを指します。ソーシャルサポートの種類は4種類あります。
ソーシャルサポートを提供することはストレスを緩和する効果をもたらすと言われています。サポーティブな環境であるということが安心感・安全感に繋がり、ストレスの感じ方を緩和するものと考えられます。ソーシャルサポートの種類を意識しつつ適切に提供していくことで信頼関係の醸成に繋がると思われます。
管理職と社員を繋ぐHealthTechサービス「SelfDoc.」
ウェアラブルデバイスを活用した従業員のwell-being向上する「SelfDoc.」は、従業員から取得したデータがリアルタイムでレポーティングされ、組織全体の心身の健康状態がデータで把握できるようになっています。さらにそれをもとに、管理職の皆様に組織の健康を向上するメンタルヘルスコンサルティングを行います。
withコロナの時代のソーシャルサポートとして、是非SelfDoc.をご検討ください。
【出典】
厚生労働省(2017)「データヘルス・健康経営を推進するための コラボヘルスガイドライン」厚生労働省保険局
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000171483.pdf(最終閲覧2020/6/28)
PRTIME(2020)「企業で課題になりつつあるリモートハラスメント(リモハラ)、リモートでの上司とのコミュニケーションにストレスを感じたことのある部下は約8割」ダイヤモンド・コンサルティングオフィス合同会社
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000058857.html(最終閲覧2020/6/28)
モチベーションマネジメント協会(2019)「ソーシャル・サポート」
https://mm-a.jp/column/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88/(最終閲覧2020/6/28)
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