Tech Law LAB|弁護士

新しいモノ好きの弁護士。主にスタートアップ・ベンチャー企業のAI、SaaS、Fintech、NFT、EC、データ(個人情報)、システム・アプリ開発(SES含む)、資金調達等のIT分野全般を支援。「Tech Law LAB」(https://techlawlab.biz/)を運営。

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最近の記事

個人情報保護委員会が「クラウド例外」の解釈を示した事例(㈱エムケイシステムに対する指導等)

2024年3月25日、個人情報保護委員会は、㈱エムケイシステムに対し、個人情報保護法に基づく指導等を行いました。 この事例は、いわゆる「クラウド例外」が問題になったものであり、個人情報保護委員会が具体的な判断を示した最初の事例と思われますので、ご紹介します。 公表資料:https://www.ppc.go.jp/files/pdf/240325_houdou.pdf 1.事案の概要事案の概要は以下のとおりです。 2.クラウド例外と個人情報保護委員会の判断そもそも「クラウド

    • 令和6年度税制改正による、過去に発行した税制適格SOへの影響

      令和6年度税制改正により、税制適格SOの要件が緩和されています。 付与対象者になりうる社外高度人材の要件緩和 権利行使価格限度額が、年間2400万円又は3600万円に拡大(従前は年間1200万円) 保管委託要件の緩和(自社での管理が可能に) その他 ここで実務的に問題になるのが、2と3の要件は、過去に発行した税制適格SOについても対象にできるかです。 これについて、新租税特別措置法の附則31条では、施行日(4月1日)前に締結された割当契約については、原則として旧法ど

      • 国税庁見解を受けた信託型SO発行企業の動き方を考えてみた

        ここのところスタートアップ界隈は信託型SOの話題でもちきりです。 これはもちろん、2023年5月29日に国税庁が示した、税務上の取り扱いに関する見解を受けてのものです。信託型SOは行使時に給与所得課税になるよ、ということです。 信託型SOに関連する相談を弁護士の立場から複数受けていた身として、私も関心をもってウォッチしています。 今回の国税庁見解を受けて、既に信託型SOを発行している企業の動き方を考えてみました。 既に信託から従業員に交付済み、かつ従業員がSO行使済みの

        • 代理店契約・販売店契約に潜む誤解

          他社の販売網を使って販路拡大を目指すときには、代理店契約や販売店契約が締結されます。 しかしこれ、法的整理の仕方には様々なパターンがあり、クライアント自身違いが分かっていないことが多いので、相談される弁護士としては、思考整理をしてあげる必要があります。 あり得る法的整理考えられる法的整理としては、大きく以下の3つが考えられます。 契約当事者は委託者・エンドユーザーで、受託者は契約締結の補助をするだけ(商法上の媒介代理商) 1の場合に、受託者も契約締結の代理権を持つ(商法

          ChatGPTの業務利用が秘密の漏洩に当たる場面はあるか

          世間はChatGPTの話題一色です。最近、日経で以下の記事が上がっていたのを受けてこのnoteを書いています。 問題は、従業員がChatGPTに機密情報を入力してしまった場合、それが法的問題になるかどうかです。 一般に、情報漏洩した場合に法的問題となりうる典型場面というのは、 個人情報(個人データ)の漏洩 取引先とのNDAで秘密情報と定義された情報の漏洩 不正競争防止法上の「営業秘密」の漏洩 といったところでしょう。 (もちろん、重複して当てはまる情報もあります)

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          従業員退職時のストックオプションの扱いはどうすべきか

          通常、従業員退職時(役員の退任時も同様)には、ストックオプションは会社が取得して消却します。 ただ、問題はその手続で、実際のところよくわかっていない会社が多い気がします。 これは、結論から言えば、SOの発行要項の内容次第ということになります。つまり、SO取得は、会社法上の取得条項を発動して行うことになりますが、その取得条項を、発行時にどのように設計したかということです。通常は、会社法236条1項7号のイかロとして設計します。 しかしながら、多くの発行要項では、「新株予約権

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          noteはじめました。

          この度、noteを始めることにしました。 自らメディアを持つかnoteを始めるかで悩み、結局メディアを持つことにしたのですが(「Tech Law LAB」https://techlawlab.biz)、記事の更新が十分できていないのが現状です。ある程度の分量を書こうとすると、それなりに時間を掛ける必要があるというのもそうですが、そもそも記事にするほどのネタがないからです。日々弁護士業務を行う上で直面する論点は多々ありますが、1つ1つは記事にするほどでもないものです。 そこで

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