呉燈 衛

時事の話より、自分のことエッセイにした方が面白いのでは?と考えてみた。書き溜めていつか…

呉燈 衛

時事の話より、自分のことエッセイにした方が面白いのでは?と考えてみた。書き溜めていつか「大市民」みたいに漫画にしたいなー。

最近の記事

#13.何でも金なり。

Z世代から特に唱えられ出したコスパ、タイパという言葉。それ以前にも当然あった言葉だが、重視され始めたのはやはり若年世代の経済的余裕の無さ。あるいは新陳代謝として、不要な文化や慣習の切り捨てでもあるのだろう。 日本政治が言葉遊びと責任転嫁、友達政治と内ゲバの繰り返しの果てに、現代日本の国民負担率は45%以上となり、所得は大きく減った。上の世代がどれほど言い訳しようと、若さへの嫉妬から見下そうと、確実に若い世代ほど経済的に苦しいのが事実である。所得の数字だけでなく、未婚率を原因

    • #12.私の汚い宝物。

      フジテレビで「私の宝物」なるドラマが放送中と話題になっていて、つまりは托卵を題材にしているのだが、あらすじが中々なものだった。端的にいうと夫のモラハラが酷いので、不貞行為も托卵も仕方がないよね、という内容だ。あぁ…ここまで来たか、という印象。 妻は「宝物(子供)」を守るために悪女になる決意をするというが、このような利己的に他人を利用する行為、しかもそれが不貞から始まるならば、悪以上に下品であると思う。この辺りが言葉のマジックか。悪女と表現することで、何か崇高なものの為に清濁

      • #11.チンピラの接客。

        私はとある経験から、接客業はやはり女性か、または外国人であるべきと思わされたことがある。それは某有名イタリアンチェーン店でのことだ。誰もが知る、安くて有名な、Sから始まる例のチェーン店である。 私はイタリアンの気楽さが好きだ。西新宿在住の時は、週に2回くらいの頻度で、新宿駅南口から向かえるビルの中に入っているそのチェーン店で、安ワインとお決まりのメニューを食べることが多かった。何度も通ううちに気に入った内容が定番化するのは、全国展開するチェーン店あるあると思う。 私はそこ

        • #10.男性で良かったとか。

          男女差というものは興味深いテーマで、のめり込みすぎると性別批判になるのでいけないが、考えておいて損をすることはない。 私はデザインの学校に通っていたことがある。大学の理系学部が9割がた男子学生で占められるように、デザインや美術の世界では女性が多数派になることが多い。特にデザイン専門学校では女子学生の占める割合は9割以上になる。 しかし、ではデザイン業界が女性の世界かというとそうではない。あれほどいた女子学生は嘘のように消える。世間話で有名デザイナーを上げるならやはり男性が

        #13.何でも金なり。

          #9.鶏とネギとカップ麺。

          鴨がネギを背負って、という表現があるように、鴨肉とネギの相性には素晴らしいものがあるが、鴨肉に限らず、鶏肉そのものがネギと相性が良いと思っている。一口大の鶏肉を酒で炒め、大量の長ネギを投入し、醤油でさらに炒めて七味をたっぷりと振りかける、これだけでも美味しい。鶏とネギの組み合わせはキノコとも相性がいいので、炒めたそれらを醤味の和風出汁に投入し、水溶き片栗粉でとろみをつけて、蕎麦や饂飩にするのもいい。これにもやはり七味が合う。 時々、ネギを病的に嫌う人というものがいて、極まっ

          #9.鶏とネギとカップ麺。

          #8.電車が怖い。

          私は、ここ3年ほど在宅ワークなので、電車に乗ることが非常に少ない。たまに乗るとしても、元から混雑が嫌いなので、ずらせるならば時間をずらす。この前、久しぶりに混雑する電車に乗ることがあったのだが、その時に隣に若い女性がいることが異常に怖く感じた。痴漢冤罪というのは、まだあるのだろうか、と。なので釣り皮を持ったり、スマホを操作したり、近くにいる男性の視界に入るように両手を使って、いざとなれば味方として証言してもらおうなどと考える(逆の立場なら、私も証言する心の準備もある)。しかし

          #8.電車が怖い。

          #7.親鳥の鍋。

          親鳥の鍋を食べたことはあるだろうか。若鳥と違い、身に非常に歯ごたえがあって、火を通した皮はコリコリとする。比べて脂は少なく、何より旨味が非常に強い。鴨肉の野趣溢れる風味も好きだが、私は鍋にするならば親鳥が一番美味しいと思っている。 だがこの肉の非常に残念なことは、東京ではなかなか見つからないということだ。上京してきた有象無象というものは、柔らかいものや、油と塩の組み合わせを信仰しすぎではないか、などと愚痴を言いたくなる。それは言い過ぎにしても、分かりやすいものが好まれて、趣

          #7.親鳥の鍋。

          #6.人であるか否か。

          性別を言い表す際は、世間話でも女性を「女性」、あるいは「女の人」と呼んでいて、それを上品と褒められたことがある。個人的に、他人の性別を、男(おとこ)や女(おんな)と言い放つのが下品に思うのと、成人に子をつけて男子、女子などと呼ぶのも奇妙なので、消去法の結果でもある。だが最近、そんな自分でも、男、女と表現すべき人々が目立ってきた。ネットのせいか。 男として、女として、時には社会人として、その国の人間として、倫理の種類はそれぞれあるものの、誰もがまずは人間であるのだから、「人」

          #6.人であるか否か。

          #5.東京ブラックホール。

          住むならば勝手知る地元が良いが、仕事をするならやはり、日本では東京が一番で間違いはないと思う。巨大な需要が常に大量の仕事と金を生み、同じ仕事でも、数と単価はやはり日本一。人が多いということは頭の良い人も多く、機会も得やすい上、それなりにドライであるところも面倒臭くなくて良い。自治体に金があって、多くの補助金制度が施行されるから、事業もしやすい。かくいう私も一人の技術者として、東京に多くのきっかけを貰ったと思っている。 ただし私は、自身の体験から「商品なしの上京」は薦めない。

          #5.東京ブラックホール。

          #4.セミナーで学ぶ洗脳術。

          昔、3DやVRの知見が欲しいと思っていた時に、facebookから申し込める無料のセミナーがあって、どうせタダならと参加したら、見事に洗脳というか、詐欺セミナーだったことがある。ただ、人を騙す時はそのようにするのだなと、別の意味で参考になった。今日、私が騙されにくくなり、理不尽にも合い辛くなったのは、かのセミナーが反面教師となった部分もある。 セミナーの参加者は20名程、私を含め殆どが社会人であった。セミナーはとあるビルの貸会議室で行われた。 セミナーの第一声は、そのセミ

          #4.セミナーで学ぶ洗脳術。

          #3.ゴーヤのきんぴら。

          夏になるとゴーヤが安くなる。チャンプルーが有名な調理法だが、苦味を楽しめるのならば、薄く切ってお浸しにするのも、爽やかで良い。私が好きなのは「きんぴら」にすることだ。この料理は、私の長い自炊生活の中で偶発的に生まれた、奇跡のレシピである。飲食店主の母をも唸らせた、夏の定番メニューだ。ちなみに保存もきき、野菜不足になりがちな独り身にとって、雑に不足する栄養を補える便利さもある。さらに安い。 ゴーヤを一本、縦に半分に割ってワタを取り、全て5ミリ厚ほどに切る。次にピーマンを3〜4

          #3.ゴーヤのきんぴら。

          #2.美人は良い性格にならぬ。

          容姿の良い者は周囲に尊重されるので性格よく育ち、不細工は周囲に冷たくされて性格が悪く育つ。そんな「容姿と性格は比例する」と唱える輩が現れ始めた。その前にあった、「不細工ほど内面が美しい」という考えに対する反論でもあるのだろう。 これは一見、愚者には尤もらしく聞こえるが、つまりは外部要因で性格が変化して当たり前という考えに則る。語られている美人も不細工も、その点で既に性格が悪い。何せこの考え方は、「周囲が悪ければ自分の悪性も許される」という結論も内包するためである。周囲が自分

          #2.美人は良い性格にならぬ。

          #1.モラルのための金儲け。

          もうそろそろ許されると思い、文章にする。 かつて少しだけ勤めていた会社の話で、私が辞めた二週間後に上司(他部署のだが)が死んだ話だ。辞めた後のことなので、多くは同僚から聞いた話にすぎないが、仕事の最中に突然に倒れて、そのまま亡くなったという。 別部署故に、私も数度しか会話をしなかったが、部下に好かれる、真面目で面倒見の良い、さっぱりとした性格の人だった。 まだ40代だったはずで、幼馴染の奥さんと、学生の一人息子がいるという。そんな彼は、数ヶ月間、100時間近い残業量だったと

          #1.モラルのための金儲け。