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"旅"は苦痛なものだった
現在は空前の旅行ブームといえるだろう。観光地ではインバウンドの旅行客であふれている。
”旅”の起源を調べてみると、昔は危険と隣り合わせの危険行為だったことがわかる。旅を意味する英語トラベル(travel)の語源はラテン語のトレパリウム(trepalium)である。トレパ(trepa)は三つを意味するtripleの語源であり、「三本の杭」をもつ「拷問用具」のことであった。この語はやがて「苦痛」「骨折り」を意味するようになり、旅が苦痛の多いもの、拷問されるような苦しみにあうことから、「旅行」を意味するフランス語のトラバーユ travail、英語のトラベル travelとなったのである。
そんな”旅”がいつから変わったのかというと、産業革命がきっかけとなっている。
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